マイナビ出版は、書籍『働くこと、生きること、つながること ―ダイコクさんが教えてくれた仕事と人生のヒント―』の販売促進にAI技術を活用したアニメーションとマンガを展開すると発表した。
日本国内の書店やSNSなどで、本の魅力を視覚的に伝える取り組みである。
マイナビ出版、AIで書籍の世界観を映像・マンガ化
マイナビ出版は2026年8月18日、書籍『働くこと、生きること、つながること ―ダイコクさんが教えてくれた仕事と人生のヒント―』の販売促進施策として、AI技術を活用したアニメーションとマンガコンテンツの展開に取り組むと発表した。
本書は新田信行氏と中島宏明氏の共著で、2026年4月16日に発売された。
今回の取り組みでは、本書のコンセプトや物語のエッセンスをアニメやマンガとして視覚化する。制作したコンテンツは、SNS向けのショート動画、ネット書店向けのプロモーション素材、書店店頭のデジタルサイネージなどのチャネルに展開するという。
すでに2026年8月12日からは、東京都の八重洲ブックセンター グランスタ八重洲店で、AIアニメを活用したデジタルサイネージを期間限定で実施している。コンテンツの制作は株式会社海馬が担当した。
マイナビ出版は、近年SNSや動画による短時間の情報収集が主流となる中、書籍は表紙や紹介文だけでは内容の魅力が伝わりにくく、読者に発見されにくい課題があると説明した。
特にビジネス書や教養書では、購入前に内容や得られる知見を伝える接点づくりが重要だとしている。
今回の取り組みについて、新田氏は「アニメやマンガという形で多くの方に届き、本との新たな出会いにつながれば、とてもうれしく思います」とコメントした。
一方、中島氏も「今回のAIによるアニメ・マンガ化を通じて、本の魅力がより多くの方へ伝わることを期待しています」と述べている。
AI販促は読者接点を広げる一方、表現の設計が鍵に
AIアニメやマンガを販促に取り入れることで、文章や表紙だけでは伝わりにくい本の雰囲気を直感的に示せる可能性がある。
特にSNSや動画に慣れた層に対して、書籍のテーマを短時間で提示できることは、新規読者との接点を増やすうえで有効と考えられる。
また、同じコンテンツをSNSやネット書店、店頭など複数の接点で活用できれば、オンラインと実店舗の双方から書籍を知る導線を設けやすくなるだろう。
出版物そのものだけでなく、作品に触れる入口を増やす発想は、今後の書籍マーケティングにも応用できそうだ。
一方で、AIによる映像やマンガが本来の世界観を強く単純化すると、実際の読書体験との間に差が生じる可能性もある。
短時間で魅力を伝えることと、作品が持つ文脈や余白を損なわないことをどう両立するかが、販促効果を左右するポイントになりうる。
今後、AIを単なる制作効率化の手段ではなく、著者と読者を結ぶコミュニケーション手段として活用できれば、書籍販促の表現手法はさらに広がる余地がある。
マイナビ出版が今回の施策を通じてどのような読者接点を生み出すのか、出版とAIの融合を考えるうえでも注目を集めそうだ。
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