メインコンテンツへスキップ
最新ニュース 4分で読める

NECとCrypto Garageが国産カストディ開発へ 金融機関のデジタル資産管理に新たな選択肢

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

日本電気株式会社とCrypto Garageは、国産のデジタル資産カストディシステム開発に向けた協業を発表した。国内の法改正を見据え、金融機関や機関投資家、企業向けに高信頼・高セキュリティな資産管理基盤の実現を目指す。

国産カストディ基盤を共同開発へ

2026年6月5日、NECとCrypto Garageは、金融商品取引法の改正や関連法令の整備を見据え、国内金融機関などが利用しやすいデジタル資産カストディシステム(※)の開発で協業することを発表した。
デジタル資産カストディシステムとは、金融機関などが投資家に代わって暗号資産やデジタル資産を安全に保管・管理するためのシステム基盤で入出庫指示、残高管理、秘密鍵管理などを支えるものだ。

両社は2026年内にシステム開発へ着手し、2027年中に予定される法改正施行後の速やかな稼働開始を目指す方針を立てている。

背景には、暗号資産の投資利用拡大と、ステーブルコインを含むデジタル資産活用への関心の高まりがあるという。ビットコインETFなどの金融商品や、ステーキングを伴う資産運用が広がれば、金融機関にはより厳格な保管・管理体制が求められている。
また現在普及するカストディシステムの多くは海外企業が提供しており、日本語対応、国内規制や商慣習への適合、サプライチェーンリスクの管理が課題となっている。

今回の協業では、その課題に対し、日本企業開発かつ高いセキュリティを持ったシステムを提供することでソリューションとする方針だ。
協業において、NECは金融システム開発やサイバーセキュリティ、RiskTech領域の知見を活用し、業務アプリケーションや基盤構築を担当する。
一方、Crypto Garageは法人向けカストディ業務や暗号資産トレジャリー領域での実績をもとに、秘密鍵管理技術やバックエンド開発を担う。

制度化が追い風も実装力が焦点

今回の協業は、日本の金融機関にとって、デジタル資産ビジネスへ参入する際の選択肢を広げる可能性がある。国内規制や金融機関の業務フローに合わせた国産基盤が整えば、暗号資産の保管だけでなく、将来のステーブルコイン管理やデジタルアセット全般の取扱いにもつながりうる。

メリットは、セキュリティと運用適合性を国内金融の要件に合わせて高められる点にある。海外製システムに依存する場合、言語、規制対応、運用慣行、サプライチェーンの透明性に不安が残ることがある。
国産システムが実用段階に進めば、金融機関は監査や説明責任を果たしやすくなり、企業による暗号資産保有やトークンエコノミーの社会実装を後押しする可能性がある。

一方で、課題も小さくない。カストディは資産流出リスクに直結する領域であり、技術的な堅牢性だけでなく、運用体制、障害対応、法令順守、外部監査を含めた総合力が問われる。さらに、制度化が進んでも、金融機関や企業が実際にデジタル資産をどこまで採用するかは市場環境に左右される。

今後は、2027年中に見込まれる法改正施行後、どれだけ速やかに実運用へ移行できるかが焦点となるだろう。両社が金融機関を巻き込んだコンソーシアム組成まで進められれば、国産ウォレット技術やカストディ基盤の標準化にもつながる可能性がある。

NEC ニュースリリース

関連記事:

ネットスターズ、Bitget Walletと協業 Web3決済のマルチウォレット化検討

RELATED ARTICLEネットスターズ、Bitget Walletと協業 Web3決済のマルチウォレット化検討国内決済サービス企業のネットスターズは、暗号資産ウォレットを提供するBitget…Read

LINE上のUnifiでJPYC利用可能に 日本円ステーブルコインが日常送金・決済へ接近

RELATED ARTICLELINE上のUnifiでJPYC利用可能に 日本円ステーブルコインが日常送金・決済へ接近JPYC株式会社は、LINE NEXTが提供を開始したWeb3ウォレット「Uni…Read
Share this article コピーしました
WRITTEN BY

PlusWeb3 編集部

Web3・AI専門メディア

PlusWeb3 編集部は、ブロックチェーン・Web3・AIの最新動向をわかりやすくお届けする専門メディアチームです。業界経験豊富な編集者とリサーチャーが、信頼性の高い情報を厳選してお届けします。

コピーしました

Web3・AI・ディープテック領域のキャリアに興味がありますか?

業界特化メディアを運営する専門エージェントが、企業のカルチャー・技術スタック・選考ポイントまで踏まえてキャリアをご提案します。相談は完全無料です。