東京商工リサーチは「Link!Like!ラブライブ!」を開発・運営していたオッドナンバーなど3社が破産開始決定を受けたと公表した。
負債は3社合計で約296億円に達する。
開発元オッドナンバーなど3社が破産
オッドナンバーと関連会社のパルス、イグニスは2026年8月5日、東京地裁から破産開始決定(※)を受けたと2026年8月13日に東京商工リサーチが公表した。
負債はオッドナンバーが債権者153名に対して約107億円、パルスが172名に約139億円、イグニスが65名に約50億円で、3社合計では約296億円となる。
オッドナンバーは2023年5月から「Link!Like!ラブライブ!」のアプリ開発と運営を手掛けていた。
同作は、リアルタイムのカレンダーと連動して物語が進むことを特徴とする。
しかし、一定のユーザーを獲得したものの、収益化が進まず、開発コストなどが経営上の負担となっていた。
2023年12月期には最終損失56億529万円を計上し、債務超過額も68億2188万円まで拡大した。
収益化が進まないなか、2025年12月と2026年3月には本社兼代表者自宅の不動産に仮差押が行われるなど、資金繰りの悪化も表面化していた。
同社は2026年4月6日、同作を6月30日で終了すると告知。
その後、VRコンテンツの開発・運営を担うパルスと、子会社管理を手掛けるイグニスもオッドナンバーに連鎖する形で破産に至った。
※破産開始決定:裁判所が債務者の財産や負債状況を確認し、破産手続きを開始すると正式に決定すること。以降は破産管財人が財産を管理・換価し、法律に基づいて債権者への配当などを進める。
大型コンテンツ開発の収益管理が焦点に
今回の破産は、人気IPを活用したデジタルコンテンツであっても、ユーザー獲得だけでは事業の持続性を確保できないことを示す事例と言える。
リアルタイム連動型の運営は継続的なコンテンツ供給を可能にする一方、開発や運用にかかる固定費が膨らめば、収益とのバランスが崩れやすい。
特にゲームやバーチャル領域では、継続的な機能追加やイベント運営、コンテンツ制作が求められるため、サービス開始後も開発コストを適切に管理できるかが事業継続の重要なポイントとなり得る。
利用者数を伸ばせても、課金や関連収益が開発費を上回らなければ、事業規模の拡大がそのまま財務負担につながる可能性がある。
一方、今回の破産は一企業の経営事例であり、リアルタイム連動型コンテンツ全体の需要を直接示すものではない。
今後は企画段階から開発費を抑える設計や、複数の収益源を組み合わせる運営体制が一段と重要になると考えられる。
今回、オッドナンバーだけでなく関連2社にも経営破綻が波及した点も注目される。
大型IPを扱う企業にとっては、コンテンツの魅力に加え、投資額や収益化までの期間、関連会社を含めた事業・財務体制をどこまで適切に管理できるかが、長期運営を左右する要素になりそうだ。
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