北海道のスタートアップ企業あるやうむは、DAOコミュニティ「machiDAO」による「小豆島・瀬戸内ツアー」の実施内容を公開した。
全国のDAOマネージャーらが香川県小豆島に集まり、Web3を活用した古民家再生や地域文化を体験した。
DAOが古民家再生と地域交流を接続
2026年5月8日に実施内容が公開された「小豆島・瀬戸内ツアー」は、地域おこし協力隊DAO(※)を活用し、余市町DAOマネージャーとして活動するhiro氏が立ち上げた「machiDAO」によって企画された取り組みである。
ツアーは2026年4月10日から12日にかけて開催され、全国各地でDAO活動を行うメンバーが香川県小豆島に集結した。
ツアーでは、Re. Asset DAOによる資金調達モデルを活用して再生された築100年の古民家宿「囲み宿こわね」を拠点として活用した。
同施設は、小豆島の「迷路のまち」に位置しており、Web3を活用した地域再生の実例として紹介されている。
DAOコミュニティの参加者が、DAOによって再生された施設に実際に滞在し、交流を行った点も特徴だ。
宿泊は、machiDAOメンバーでもあるMaip氏による「オーナー宿泊特典」の提供によって実現した。
参加者は施設内で勉強会やミニプレゼン大会を実施し、地域課題やDAO運営、コミュニティ形成について知見を共有したという。
また、Discordを中心に企画準備が進められ、AIツールを活用した旅程作成や現地リサーチも行われた。
現地では、寒霞渓やエンジェルロードなどの観光地に加え、直島の地中美術館など瀬戸内エリアの文化・芸術スポットの巡回が実施された。
参加者は地域文化やアート体験を通じて交流を深め、オンライン発のDAOコミュニティによるリアルな地域接点を体感したという。
※地域おこし協力隊DAO:地方自治体の地域おこし協力隊制度とDAOの仕組みを組み合わせた地域コミュニティ運営モデル。オンライン上で参加者が役割を分担しながら地域活性化に関わる取り組み。
“DAOツーリズム”拡大の可能性と課題
今回の取り組みは、DAOが単なるオンラインコミュニティに留まらず、リアルな地域体験や関係人口創出へ発展し始めていることを示すものと言える。
特に、古民家再生や地域文化体験をDAOメンバー同士で共有する形式は、観光とコミュニティ形成を融合した新たな地方創生モデルとして広がる可能性がある。
さらに、DiscordやAIツールを用いた分散型の企画運営は、地域イベントの準備コスト削減にもつながると考えられる。
実際に参加者からは、DAO活動や施設運営に関する知見交換が刺激になったとの声も挙がっており、異なる地域間でノウハウが循環する効果も期待できる。
一方で、こうしたDAO型コミュニティは、熱量の高い参加者に依存しやすい側面もある。
継続的な運営には、現地住民との関係構築や収益モデルの確立が不可欠になるだろう。
また、Web3やDAOの概念が一般層には依然として難解であるため、新規参加者をどこまで広げられるかも課題となりそうだ。
今後、各地域のDAOコミュニティが観光や宿泊、アート体験と結びつけば、“DAOツーリズム”とも呼べる新しい地域経済圏が形成される可能性がある。
デジタルコミュニティが地域社会とどう融合していくのか、今後の展開にも注目したい。
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