ICT市場調査会社のMM総研は「2025年度通期 国内携帯電話端末の出荷台数調査」を公表した。
国内スマートフォン市場は2年連続で出荷増となった一方、半導体メモリー価格の高騰を背景に、2026年度は再び減少局面に入る見通しが示された。
国内スマホ市場は回復継続も26年度は反落予測
MM総研が2026年5月14日に公表した調査結果によると、2025年度通期の国内携帯電話総出荷台数は3224万台となり、前年度比3.8%増となった。
うちスマートフォンは3132.8万台で同4.3%増となり、2年連続で増加した。
一方、フィーチャーフォンは91.2万台まで減少し、2000年度の統計開始以降で初めて100万台を下回った。
スマートフォン市場の回復要因としては、MNO(※)各社による下取り施策やMNP獲得競争、さらに2026年3月末のNTTドコモ3G停波に伴う買い替え需要が挙げられている。
メーカー別ではAppleが1615.4万台を出荷し、総出荷台数シェア50.1%で15年連続首位となった。スマートフォン単体でも51.6%を占め、4年連続で過半数を維持している。
2位はGoogle、3位はサムスン電子となり、上位6社合計シェアは約9割に達した。
一方、2026年度のスマートフォン出荷台数は2915万台で前年度比7%減と予測している。
AI需要拡大に伴うDRAMやNANDなど半導体メモリー価格の高騰を背景に、端末メーカーは値上げやスペック調整、ラインアップ見直しを迫られる可能性があるという。
2029年度までは減少傾向が続く見通しで、2030年度には6G対応端末の登場による回復期待も示した。
※MNO:Mobile Network Operatorの略。自社で通信回線設備を保有し、携帯通信サービスを提供する通信事業者を指す。
端末価格上昇で買い替え周期長期化の可能性
半導体メモリー不足による価格上昇が長期化した場合、スマートフォン市場では高価格化が常態化する可能性がある。
近年はハイエンドモデルの価格上昇が続いており、消費者が端末を長く使う流れが一段と進むことも考えられる。
特に国内市場では、下取りや残価設定型プログラムを前提とした購入が一般化している。
今後さらに本体価格が上がれば、通信事業者による販売支援策への依存度も高まりやすい。
価格競争よりも販売スキーム競争へ移行する展開もあり得る。
一方で、Googleやサムスン電子のシェア拡大によって、Android市場の選択肢が広がる側面も無視できない。
AI機能を前面に押し出した端末競争が進めば、性能差による買い替え需要が再び活発化する可能性も残されている。
ただし、部材価格の高騰はPCや家電にも波及しており、消費者にとっては通信機器を含むデジタル家電全体の維持コスト増加につながる懸念もある。
今後は価格だけでなく、長期利用や修理対応まで含めた製品選びが重視される局面に入るかもしれない。
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