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NTTドコモビジネス、液冷データセンターをRapidusに提供 半導体開発の計算基盤が転換

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2026年4月27日、NTTドコモビジネスは、半導体企業Rapidusに液冷データセンター「Green Nexcenter®」を提供すると発表した。生成AIや高性能計算を支える基盤として、次世代半導体開発のインフラ高度化を進める。

液冷DC提供で半導体開発支援

NTTドコモビジネスは、Rapidusの研究開発・製造基盤に対し、液冷方式のデータセンター「Green Nexcenter®」を提供する。生成AIや半導体設計で不可欠な高性能計算(HPC)(※)に対応し、高発熱サーバーの安定運用を支えるインフラとして位置づけられる。

半導体開発では、回路設計やマスク補正などの工程で膨大な計算処理が必要となる。とりわけ先端プロセスでは、演算負荷の増大により従来の空冷方式では冷却効率や消費電力の面で限界が指摘されてきた。こうした背景から、より高効率な冷却技術の導入が不可欠となっている。

液冷方式は、CPUやGPUに冷却液を直接循環させることで熱を効率的に除去する仕組みである。高密度な演算環境下でも安定した温度管理が可能となり、消費電力やCO2排出の削減にも寄与する。これによりRapidusは、設計から製造に至るプロセスにおいて処理時間の短縮と安定稼働の両立を図る。

本取り組みは、NTTグループが推進するIOWN構想の一環として、北海道を拠点とする半導体産業の集積にも関連する。インフラ提供を通じた産業基盤強化の動きとして注目される。

※HPC(高性能計算):大量データ処理や高度なシミュレーションを高速に実行する計算技術。半導体設計やAI開発における中核基盤として利用される。

電力制約と競争力の分岐点

液冷データセンターの導入は、AI時代における電力と冷却の課題に対する有効な解決策の一つと考えられる。高性能計算需要の拡大に伴い、電力効率の改善や設備の高密度化は、企業競争力に影響を与える重要な要素になりつつある。

一方で、液冷インフラは導入コストや運用の複雑さといった課題も抱える。設備設計や保守には高度な専門性が求められ、導入企業の裾野拡大には一定の時間を要する可能性がある。また、インフラ投資の負担が中長期的な収益性に影響を及ぼす可能性も指摘される。

こうした中、半導体産業における競争軸は、製造技術に加え、計算インフラの重要性が増しているとみられる。今回の取り組みは、開発スピードと品質向上の両立を目指す動きの一例と捉えることができる。

今後はIOWN光コンピューティングとの連携によるさらなる省電力化も期待される。インフラの進化が産業構造に影響を与える可能性がある中で、液冷技術の普及動向が今後の注目点となる。

NTTドコモビジネス プレスリリース

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