中国・アリババグループが2026年4〜6月期決算を発表した。売上高は前年同期比9%増の2689億5300万元となった一方、純利益は75%減少した。Alibaba Cloudの外部向け売上高は45%増と大きく伸びている。
アリババ、純利益75%減 AI投資拡大で利益圧迫
2026年8月20日に発表されたアリババの2026年4〜6月期決算では、売上高が前年同期比9%増の2689億5300万元となった。一方、営業利益は57%減の151億6100万元、普通株主帰属純利益は75%減の105億3700万元となった。
純利益の減少には、営業利益の低下に加え、投資売却益や株式投資の時価評価による利益が前年同期から減少したことなどが影響している。
本業の収益力を示す調整後EBITA(※)も30%減の273億2900万元となった。
主な要因は技術分野への投資であり、クラウド事業の業績改善や各事業の業務効率化による増益効果を上回った形だ。
一方、AI関連事業では成長が加速している。
Alibaba Cloudの外部向け売上高は前年同期比45%増となり、AI関連製品の売上高も12四半期連続で3桁成長を記録した。
AIインフラへの投資拡大はキャッシュフローにも表れた。
営業活動によるキャッシュフローは11%増の229億4500万元だった一方、フリーキャッシュフローは446億7000万元の流出となり、前年同期の188億1500万元から流出額が拡大した。主な要因はクラウドインフラへの支出増加である。
なお、6月末時点の現金およびその他の流動性投資は4745億500万元となっている。
※調整後EBITA:利息・税金・償却費などの影響を調整し、本業の収益力を把握するために用いられる非GAAP指標。
AI投資、成長基盤への転換が焦点か
今回の決算は、アリババのAI戦略が「投資先行」の段階にあることを示すものと言える。
純利益が75%減少する一方で、Alibaba Cloudの外部向け売上高は45%増加しているため、AI需要の拡大をクラウド事業の成長へ取り込めれば、現在の投資負担が将来的な収益基盤へ転換される可能性がある。
とりわけAI関連製品が12四半期連続で3桁成長している点は大きな強みとなりそうだ。
企業向けAIエージェントや各種AIモデルの普及が進めば、クラウド利用量の増加に加えて、AIサービスそのものの収益化も進み、アリババの事業構造自体が変わるかもしれない。
一方、AIインフラへの投資拡大は、短期的には利益とフリーキャッシュフローを圧迫するだろう。今回もクラウドインフラ支出の増加によってフリーキャッシュフローの流出が大幅に拡大しているため、AI需要が伸び続けたとしても、投資額に見合う収益を確保できなければ負担は長期化すると考えられる。
今後の焦点は、Alibaba Cloudの高成長を維持しながら、AI投資をどこまで効率的に収益へ結び付けられるかにありそうだ。
AI関連売上の拡大と利益率の改善が同時に進めば、今回の大幅減益は将来の成長に向けた過渡期として評価される可能性がある。逆に投資負担だけが膨らめば、AI戦略そのものの採算性が問われる展開となるかもしれない。
Alibaba Group Announces June Quarter 2026 Results
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