2026年7月14日、サイバーリンク株式会社は、写真編集ソフト「PhotoDirector 365」に動画内の服装をAIで変更できる「AI動画試着」などの新機能を追加したと発表した。国内のクリエイターにとっても注目すべきアップデートである。
動画の服装をAIで自由に変更 複数モデル選択による編集も可能に
デジタルマルチメディアのパイオニアであるサイバーリンクは、主力ソフト「PhotoDirector 365」の大幅なアップデートを敢行した。今回の更新における最大の目玉は、動画内の人物が着用している衣服をAIによって自由に着せ替えることができる「AI動画試着」機能の実装である。
ユーザーは用意されたテンプレートから好みの服装を選択できるほか、手元の写真を参照して反映させることも可能だ。全身のコーディネート写真だけでなく、トップスやボトムスといったアイテムごとの部分的なアップロードにも柔軟に対応している。さらに、テキストで指示を入力するだけで理想のスタイルへと変更するアプローチも可能となった。
加えて、生成AIを活用した「チャットで画像編集」機能も強化された。従来の一律な処理とは異なり、今回は用途や好みに応じて「GPT-Image-2」や「Gemini 3.1」ベースのモデルなど、複数のAIモデルから選択できる仕様へと進化を遂げている。
クリエイターの表現領域を広げる革新 一方で消費クレジットに注意も
この高度なAI機能の拡充は、SNSマーケターや動画クリエイターにとって業務の効率化と表現の幅を広げる大きな武器になる。例えば、アパレルECサイト向けの動画制作において、実際に着替える手間を省きながら多様なカラーバリエーションやコーディネートの映像を瞬時に生成することが期待される。
ただし、これらの先進的な機能の利用には、処理ごとに消費される専用 of クレジットシステムが導入されている点に留意する必要がある。「AI動画試着」では1秒あたり8クレジット、「チャットで画像編集」では1回につき6クレジットが必要となる仕様だ。サブスクリプション契約者には毎月100クレジットのボーナスが付与されるものの、高頻度で長時間の動画編集を行うユーザーにとっては、クレジットの消費管理が新たなハードルとなりかねない。
今後は、多様なAIモデルの選定による出力の質的向上が、クリエイティブ業界における標準的なワークフローとして定着していくかどうかが注目される。