栃木県芳賀町と地方創生事業を手がける株式会社あるやうむは、地域おこし協力隊制度とDAOを組み合わせた「地域おこし協力隊DAO」の取り組みを7月から開始すると発表した。
SNSやゲーム開発、Web3技術を活用し、地域の魅力発信と関係人口の創出を目指す栃木県初の取り組みとなる。
芳賀町で栃木県初の地域おこし協力隊DAOが始動
2026年7月1日、あるやうむと芳賀町は、地域おこし協力隊制度とDAO(※)を組み合わせた地域活性化プロジェクトを開始すると発表した。
今回着任した地域おこし協力隊は2名である。
映像制作やSNS発信を強みとする「ぶーさん」氏は、地域の日常や住民の暮らしを動画やSNSで発信し、町外との継続的な接点づくりを担当する。
ゲーム開発経験を持つ「ジーコ」氏は、地域学習や観光にも活用できるデジタルコンテンツの企画・開発を進める予定だ。
あるやうむはDAOやNFTを活用した地方創生事業を展開しており、自治体向けに人材募集・活動支援・デジタル技術の提供を一体で行っている。
一方の芳賀町は、2023年度に芳賀・宇都宮LRTが開業し、町外からアクセスしやすい環境が整ったものの、町の魅力を十分に発信できていないことを課題として挙げている。
そのため本取り組みでは、SNSやデジタルコンテンツを活用して地域資源や住民の暮らしを発信し、新たなファンの獲得を目指す。
また、本プロジェクトではDAOを活用することで、地域住民だけでなく全国の参加者がオンライン上で企画や運営に参加できる仕組みを導入する。
あるやうむによると、同社の地域おこし協力隊DAOは2025年度に15自治体へ導入され、2026年度は23自治体への導入を予定しているという。
芳賀町での取り組みは、栃木県では初の事例となる。
※DAO:Decentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)の略。インターネット上で参加者が主体的に運営や意思決定に参加するコミュニティの仕組み。
Web3活用の地域活性化モデルは広がるか
地域おこし協力隊DAOは、従来の観光PRとは異なり、地域外の人が継続的に地域づくりへ参加できる点が大きな特徴と言える。
SNSやDiscord、NFTなどのデジタル技術を組み合わせることで、移住や観光に至る前の段階から地域との接点を持ちやすくなる可能性がある。
一方で、DAOは参加者同士の交流や企画が継続して初めて価値を発揮する仕組みでもある。
コミュニティ運営が停滞すれば参加者の活動も減少し、期待した関係人口の創出につながらないリスクがあるため、継続的な運営体制や魅力ある企画づくりが重要になるだろう。
とはいえ、人口減少や担い手不足が課題となる自治体が増える中、デジタル技術を活用して地域外の人材やコミュニティを巻き込む手法への関心は今後も高まると考えられる。
芳賀町の取り組みが成果を示せば、地域おこし協力隊とWeb3を組み合わせた地方創生モデルとして、全国へ展開が進む可能性もありそうだ。
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