鳥取県伯耆町とあるやうむは、地域おこし協力隊とDAOを組み合わせた取り組みを開始したと発表した。
SNSやデジタルコミュニティを活用し、町の魅力発信と関係人口の創出を目指す。
伯耆町で協力隊DAOが始動
2026年6月4日、鳥取県伯耆町とDAO(※)やNFTを活用した地方創生を手掛ける株式会社あるやうむは、6月から「地域おこし協力隊DAO」の取り組みを開始したと発表した。
地域おこし協力隊制度とデジタルコミュニティを組み合わせ、地域住民と町外の参加者が協働しながら、地域課題の解決や新たな魅力発見につなげる狙いだ。
今回、地域おこし協力隊として着任したのは、東京都八王子市から伯耆町へ移住した「ぴょん」氏である。
三重県出身で、音楽家として活動してきたほか、3D制作やメタバース、SNS運用、バーチャル空間でのコミュニティ活動にも携わってきた。
伯耆町は、町内にある資源の掘り起こしや町外への情報発信が十分ではないという課題を抱えている。
小澤敦彦町長は、着任者の新しい視点やデジタル技術を活用することで、資源の再発見や町民の誇りの醸成が進むことに期待を示した。
具体的には、SNSやLINEオープンチャット、DAOを活用し、地域住民と町外在住者が連携する場をつくる。
イベントや工房、地域の暮らしの中にある魅力を発信しながら、伯耆町に継続的に関わる人を増やしていく方針である。
※DAO:Decentralized Autonomous Organizationの略。インターネット上で参加者が集まり、企画立案や意思決定に関わるデジタルコミュニティを指す。
地域発信の担い手拡大が焦点に
今回の取り組みのメリットは、地域の魅力発信を自治体や住民だけに閉じず、町外の参加者も巻き込める点にありそうだ。
自然や暮らし、地域文化に魅力を持つ伯耆町にとって、DAOは外部人材と接点をつくる新たな手段になり得る。
地域おこし協力隊の活動と組み合わせれば、移住者の視点やデジタルコミュニティの拡散力を活かし、町外への認知拡大や継続的な関係づくりにもつながるとみられる。
一方で、DAOを導入しても関係人口が自動的に増えるわけではない。
地域住民との信頼関係づくりや、継続的な情報発信、参加者が関わり続けたくなる企画設計が欠かせないと考えられる。
オンライン上で一時的に注目を集めても、実際の地域活動や経済循環につながらなければ、地方創生の成果としては限定的になる可能性もある。
今後は、伯耆町ならではの魅力をどのように言語化し、町外の参加者を実際の地域活動へ結びつけられるかが焦点となりそうだ。
地域おこし協力隊DAOが、単なるプロモーション施策にとどまらず、住民と外部人材が協働する仕組みとして定着すれば、地方創生におけるWeb3活用の実例として注目を集めるだろう。
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