Digital Entertainment Asset(DEA)とGrowth Ring Grid(GRG)は、沖縄電力グループの沖電企業と連携し、体験型電柱広告「DenDen」の実証試験を沖縄県那覇市で開始すると発表した。
二次元コードとゲーム要素を組み合わせ、従来の電柱広告に参加体験と効果測定機能を実装する取り組みである。
那覇市で体験型電柱広告「DenDen」を実証
DEAとGRG、沖電企業は2026年7月から、沖縄県那覇市で体験型電柱広告「DenDen」の実証試験を開始すると2026年5月28日に発表した。
実証期間は約1年間を予定しており、電柱広告とデジタル施策を連動させた新たな広告モデルの有効性を検証する。
DenDenは、電柱広告に設置された二次元コードをスマートフォンで読み取ることで、利用者を特設サイトへ誘導する仕組みだ。
サイト内では1日1回参加できる抽選コンテンツが提供され、クーポンやポイント、限定特典などを獲得できる。
個人情報の入力を必要としないシンプルな導線を採用している点も特徴である。
実証では、二次元コードのスキャン数や参加率、リピート率、クーポン利用率などを計測する。
電柱広告は年間を通じて常設しながら、ランディングページ(※)側の内容は柔軟に変更できる。
これにより、季節イベントや販促キャンペーンに合わせた情報発信も可能となる。
さらに、GRGが運営する市民参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」との連携も提供される。
ゲーム内ミッションを通じて利用者を広告設置地点へ誘導し、回遊行動や滞在時間の増加につなげる狙いだ。
今回の取り組みの背景には、従来の電柱広告が抱える課題がある。
電柱広告は屋外広告として地域住民との接触機会が多い一方で、閲覧数や来店への貢献度を測定することが難しく、広告主が投資対効果を把握しづらい。
また、一方向の情報発信にとどまりやすく、利用者との継続的な接点を生み出すことが困難であるという。
※ランディングページ:広告やリンクから訪問した利用者が最初に閲覧する専用ページ。商品の紹介やキャンペーン案内、申し込み誘導などに活用できる。
広告DXの可能性と普及への課題
今回の実証が成功すれば、電柱広告は単なる掲示媒体から、利用者が能動的に参加する広告プラットフォームへと進化する可能性がある。
広告主は、スキャン数や参加率などのデータを取得できるため、従来の屋外広告よりも投資対効果を把握しやすくなるだろう。
また、ゲーム要素や特典を組み合わせることで、来店促進や地域回遊の強化も期待できる。
一方で、継続的な利用者獲得は容易ではないと考えられる。
抽選やクーポンへの関心が薄れれば参加率は低下する可能性があるため、長期間にわたり魅力的な体験を提供し続ける必要があるだろう。
また、スキャン数の増加が実際の購買や来店につながるかどうかも重要な検証ポイントとなりそうだ。
将来的には、商業利用だけでなく、防災・防犯情報や地域イベントの発信基盤として活用される可能性もある。
実証で十分な成果が確認されれば、沖縄県内の他地域への展開に加え、全国の電柱広告市場へ波及することも考えられる。
リアル空間の広告をデジタル化し、効果測定と参加体験を両立させるモデルとして、その成果には注目が集まりそうだ。
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