国内Web3企業のDigital Entertainment Asset(DEA)とGrowth Ring Grid(GRG)は、JTBと連携し、参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」を活用した自治体向けインフラ支援を発表した。
老朽化対策や防災、観光施策を組み合わせた自治体向けの活用を進める。
ゲーム感覚で自治体インフラを点検
2026年5月13日、DEAとGRGは、JTBと連携し、参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」を活用した自治体向けソリューションの提供を開始すると発表した。
全国の自治体が抱えるインフラ老朽化問題に対し、市民参加型の点検モデルを導入し、維持管理コスト削減と地域活性化を同時に進める狙いである。
背景には、日本国内で進行するインフラ設備の高齢化がある。高度経済成長期に整備された電柱やカーブミラー、マンホール、街路灯などは、2050年にかけて耐用年数超過設備が急増すると予測されている。
一方で、自治体では点検を担う技術職員の不足や予算制約が深刻化しており、従来型の巡回点検を維持することが難しくなりつつある。
ピクトレは、ユーザーがスマートフォンでインフラ設備を撮影し、その画像データをゲーム形式で収集する仕組みだ。
従来は専門業者が現地調査を行っていたが、市民参加型へ転換することで、「低コスト・高頻度・広範囲」のデータ収集を実現する。
実際に新潟市では約10日間で158基のカーブミラー撮影と約9,000枚の画像収集を達成した。前橋市では電柱約2万本を対象とし、開始1時間で2,000本の撮影が行われたという。
沼津市ではアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」との連携企画も実施され、防災設備の撮影と観光誘導を組み合わせた事例として展開された。
また、利用者には地域振興券や地域通貨などの報酬が付与される仕組みを採用している。
自治体側は安価に点検データを収集でき、地域経済への還流にもつながる持続型モデルを目指す。
“遊び”が公共インフラを支える時代へ
今回の取り組みは、自治体インフラ管理のあり方を大きく変える可能性がある。
特に、JTBの全国ネットワークが加わった意義は大きいと言える。
JTBの全国支店網や自治体ネットワークを活用することで、地域ごとの課題に応じた展開を進めやすくなると考えられる。
さらに、防災イベントや観光施策と組み合わせることで、単なるインフラ点検サービスではなく、地域回遊型コンテンツへ発展する可能性もある。
特産品報酬やIPコラボを活用すれば、地域外からの来訪者増加につながる余地もあるだろう。
一方で、継続的なユーザー参加を維持できるかは今後の課題となり得る。
ゲーム性や報酬設計が弱ければ利用者離れが起こる可能性があり、自治体ごとに異なるニーズへの対応も必要になるだろう。
また、市民が撮影した画像データの品質管理やプライバシー配慮など、運営面での制度整備も求められそうだ。
それでも、人口減少と財政制約が進む日本において、「住民が街を守る」というモデルは今後さらに注目を集める可能性がある。
インフラ保全を“コスト”ではなく“参加型体験”へ変える試みとして、今後の全国展開が注視されそうだ。
株式会社 Digital Entertainment Asset プレスリリース
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