国内暗号資産交換業者のマーキュリーは、ステーキングサービス「CoinTradeStake」でビルドアンドビルド(BNB)の取扱いを開始したことを発表した。
国内交換業者のステーキングサービスでは初の対応となり、同社の対応銘柄は15種類に広がる。
BNBステーキングを国内初提供
株式会社マーキュリーは、同社が提供する暗号資産ステーキングサービス「CoinTradeStake」において、ビルドアンドビルド(BNB)のステーキングを開始した。
発表日は2026年5月20日で、同社調べでは同日時点において、国内暗号資産交換業者のステーキングサービスでBNBを取り扱うのは初となるとのことだ。
今回の追加により、暗号資産販売所「CoinTrade」の取扱銘柄は25種類、「CoinTradeStake」でステーキング可能な暗号資産は15種類となった。
最小申し込み数量は0.001〜、想定年率(APR)は0.53%となる。
BNBは、2022年2月にバイナンスコインから名称変更された暗号資産で、Proof of Staked Authority(PoSA)(※)と呼ばれる合意形成アルゴリズムを採用する。
取引所の手数料割引やローンチパッド参加権、BNB Chain上の分散型アプリ利用時のガス代支払いなど、複数の用途を持つユーティリティトークンとして位置づけられる。
また、BNBには供給量を調整する仕組みとして、四半期ごとのバーンがある。これはBNBを買い戻して消滅させることで市場供給を減らす取り組みであり、トークン設計上の特徴の一つだ。
ただし、価格変動リスクがなくなるわけではなく、同社もプレスリリースで投資勧誘や売買推奨ではないと明記している。
※PoSA:Proof of Staked Authorityの略。ステーキングの仕組みと、限られた検証者による承認モデルを組み合わせた合意形成方式。処理速度や効率性を重視しやすい一方、分散性とのバランスが論点になりうる。
運用需要を広げる一方、リスク理解が焦点
BNBの追加によるメリットは、国内の暗号資産ユーザーがステーキング対象として選べる銘柄の幅が広がる点にある。BNBは海外取引所やBNB Chainのエコシステムで広く使われてきた銘柄であり、国内規制下のサービスでステーキングできるようになることは、利用者にとって運用手段の拡充につながる。
暗号資産を単に保有・売買するだけでなく、ステーキング報酬を通じて保有資産の活用を図れる点も利点だ。
一方で、デメリットは利回りや価格が変動するリスクを利用者が十分に理解する必要があることだ。CoinTradeStakeでは0.53%のAPRが目安として示されるが、マーキュリーは年率がネットワーク状況に応じて上下し、記載年率を保証するものではないと説明している。
さらに、ステーキング報酬を得られても、BNB自体の価格が下落すれば円建ての資産価値が減少する可能性がある。
今後は、国内事業者が主要暗号資産の運用サービスをどこまで拡充できるかが焦点となる。マーキュリーはCoinTrade、CoinTradeStake、CoinTrade Lendingを展開しており、販売所から資産運用サービスへ顧客接点を広げている。
銘柄数の増加は利便性を高める一方、ステーキングは仕組みやリスクが見えにくい面もある。ユーザー保護とサービス多様化を両立できるかが、国内暗号資産市場の成熟度を左右すると考えられる。
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