国内上場企業の株式会社リミックスポイントは、ビットコインレンディング取引の運用実績と2026年4月末時点の保有状況を公表した。
SBIデジタルファイナンスとの提携に基づく運用により、累計で約5BTCの貸借料を獲得しており、企業による暗号資産運用の多様化が進みつつある。
レンディング運用で5BTC超取得
2026年5月8日、リミックスポイントは、2026年2月から開始したビットコインレンディングの運用実績を開示した。ビットコインレンディングとは、保有するビットコインを第三者へ貸し出し、その対価として貸借料を受け取る運用手法で、暗号資産版の利息運用に近い仕組みである。
公表資料によると、2026年2月24日から4月30日までの期間において、リミックスポイントは累計5.08320108BTCの貸借料を受け取ったという。
月別では、2月下旬に約0.416BTC、3月に約2.331BTC、4月に約2.335BTCを獲得しており、貸出元本も徐々に増加している。4月末時点でレンディング運用中のビットコインは1,416.38BTCに達し、時価評価額は約177億円となった。
さらに同社は、2026年4月中に追加で約80BTCを購入している。これを含めた総保有量は1,496.39BTCとなり、時価評価額は約187億円規模へ拡大した。評価額は2026年5月7日時点の市場レートを基準に算出されている。
同社は、受け取る貸借料を連結損益計算書上で売上計上すると説明しており、暗号資産を単なる投機対象ではなく、収益資産として位置づけている。
企業財務に広がる暗号資産運用
企業側にとってのレンディングの利点は、保有しているビットコインを遊休資産として眠らせず、追加収益を得られることである。特に、大量保有する企業ほどレンディング収益の積み上げ効果は大きく、財務戦略の一部として機能する可能性がある。
一方で、リスクも無視できない。レンディング中であっても、同社保有のビットコインは四半期ごとに時価評価されるため、市場価格が急落した場合には評価損が業績へ直接反映される。
また、レンディングにはカウンターパーティーリスク(※1)も存在し、貸出先の信用不安が問題化する可能性もある。
さらに、暗号資産市場は依然として価格変動が激しい。足元では企業によるビットコイン保有が投資家から好感されやすい局面もあるが、市況悪化時には逆に財務リスクとして警戒される可能性もあるだろう。
今後は日本国内でも、単なる保有から一歩進み、レンディングやステーキング(※2)を含めた暗号資産運用へ踏み込む上場企業が増える可能性があると言えるだろう。
※1 カウンターパーティーリスク:取引相手の経営悪化や破綻などによって、資産返還や契約履行が行われなくなるリスク。
※2 ステーキング:特定の暗号資産をネットワークに預け入れることで、報酬を得る運用手法。主にPoS型ブロックチェーンで利用される。
株式会社リミックスポイント ビットコインレンディング取引の運用実績及び2026年4月末時点におけるビットコインの保有状況に関するお知らせ
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