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山陰合同銀行がデジタル証券発行検討 地域の資金調達モデル構築へ

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山陰合同銀行、NTTデータ、Securitize Japanは、地域企業や地方公共団体への展開を見据え、デジタル証券を活用した資金調達モデルの本格検討を開始した。まず山陰合同銀行自身による社債型セキュリティ・トークン発行の実現可能性を検証する予定だ。

地銀本体の社債型トークン発行を検証

2026年9月8日に3社が検討開始を発表したのは、山陰合同銀行が自ら社債型セキュリティ・トークン(※)を発行し、投資家へ直接販売する「自己募集」型の仕組みである。
本取り組みが実現すれば、地方銀行本体による社債型セキュリティ・トークンの発行・販売として初の事例になるという。ただし現時点では検討段階で、関係当局への確認や社内決定を経て実施可否を判断する予定だ。

システム面では、山陰合同銀行が利用するNTTデータの「地銀共同センター」と、Securitizeのデジタル証券基盤「Securitize PF」の連携を目指す。
投資家が同行のインターネットバンキングから申込画面へ移り、新たな証券口座を開かず、小口・非対面で投資できることを想定している。払い込みや利金、償還金の受け取りも銀行口座を通じて行う設計だ。

検証対象は商品設計や販売実務に限らない。
発行手続き、投資家管理、情報開示、期中管理、利金・償還、法令対応まで含め、地域でデジタル証券を扱うための実務知見を蓄積するという。

※セキュリティ・トークン:ブロックチェーンなどのデジタル技術を活用して発行・管理する有価証券。日本では金融商品取引法上の「電子記録移転有価証券表示権利等」に該当し、小口化や投資家管理の高度化などが期待される。

地域資金循環を広げる一方、実装力が焦点か

今回発表された仕組みが実用化されれば、地域企業は融資や補助金に加えて、デジタル証券を資金調達の選択肢にできるだろう。
自治体にとっても、デジタル地方債を通じて住民や個人投資家と地域事業を結び付けやすくなり、発行後の情報提供と組み合わせれば資金使途や進捗の可視化につながる可能性がある。

地域金融機関側の利点は、自治体、法人、個人向け金融サービスを一つの接点でつなげられる点だろう。特に既存のインターネットバンキングや銀行口座を投資導線に使えれば、新たな金融サービスへの参加障壁を下げやすくなるはずだ。
さらに「地銀共同センター」を利用する他行へ広がれば、個別行ごとに一から仕組みを構築するより横展開しやすいモデルになり得る。

一方、今回の計画はまだ発行そのものが確定しておらず、制度対応、商品設計、販売、投資家管理など幅広い実務を成立させる必要がある。
自行で発行体として課題を洗い出し、その知見を地域へ展開できるかどうかが、構想を地域金融インフラへ育てるための分岐点になりそうだ。

Securitize Japan 「山陰合同銀行、NTTデータ、Securitize Japan、新たな資金調達の実現に向け地域におけるデジタル証券活用の本格検討を開始」

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