2026年9月2日、LINEヤフーはYahoo!ショッピングにて生成AIを活用した新機能「AIおまかせコーディネート」の先行提供を開始した。まずは一部のファッションストアを対象に国内で順次導入を進める。
全身提案からサイズ比較まで 生成AIがオンラインでの服選びを多角支援
LINEヤフーは、運営するYahoo!ショッピングの「Yahoo!ショッピング AIエージェント」における新機能として、「AIおまかせコーディネート」の先行提供に乗り出した。
ECでの衣服購入においては、コーディネートの難しさや着用感、サイズ把握のしづらさといった特有の課題が存在していた。
本機能は閲覧中の商品を起点とし、同ストア内の取扱商品を用いた全身コーディネートを提案する仕組みだ。
ユーザーはカジュアルやきれいめといった好みのテイストを選択できるほか、過去の購買履歴や蓄積された色・サイズの好みに応じた個別提案が行われる。
AIはモデルの着用イメージ画像を生成するため、利用者は全体の雰囲気を視覚的に確認した上で購入を検討できる。
あわせて過去に購入した衣服と寸法の比較ができる機能や、商品説明・レビューをAIが抽出し要約する機能も実装された。
先行提供は「antiqua」や「Honeys」など4つの人気ストアで開始されている。
参画ストアからは「自由なファッションを楽しむきっかけとして、新しい着こなしや商品との出会いをお届けしたい」と期待の声が寄せられた。
※Yahoo!ショッピング AIエージェント:生成AIを活用し、商品の検索から比較・検討、購入後のサポートまで買い物体験全体を支援する同プラットフォームのAI機能。
AI経由取扱高2割の加速と課題 利便性向上と画像精度の両立が鍵
Yahoo!ショッピングでは2026年7月時点で、AI経由の取扱高が全体の約2割を占めるまでに拡大している。
新ブランド「Agent i」の一環でもある今回の機能追加は、コマース分野におけるAI活用の流れをさらに後押しすると考えられる。
コーディネート提案やサイズ確認の手間が削減されれば、オンラインでの購買ハードルが大幅に下がることが期待できる。
一方で、生成画像が示す色味や素材感、シルエットが実際の製品と異なるリスクには留意しなければならない。
同社は品質チェックAIを導入して精度維持を図るが、実物との誤差が返品率の上昇につながる懸念も残る。
店舗ごとに異なる寸法データの統一や正確性の確保も、サービス拡大における重要な課題となる。
今後は登録商品や過去の購入品をコーデに組み込む機能や、AIによるおすすめサイズの提案などの拡充が予定されている。
利便性の向上とともに生成精度の向上を実現できるかが、EC市場での競争力を左右するだろう。