ソニーグループ傘下のS.BLOXは、暗号資産「ナイト(NIGHT)」と「カルダノ(ADA)」の取扱いを開始した。NIGHTは国内の暗号資産交換業者として初の取扱いとなる。
S.BLOX、NIGHTとADAを国内で取扱い開始
S.BLOXは2026年8月24日、販売所サービスでNIGHTとADAの取扱いを開始した。
NIGHTについては、2026年8月24日時点で財務省関東財務局・近畿財務局に登録されている暗号資産交換業者において初めての取扱いとなる。取引ペアはいずれも日本円で、販売所形式で提供する。
NIGHTは、ゼロ知識証明(※1)を活用してデータ保護とブロックチェーンの利便性を両立することを目指す、プライバシー特化型ブロックチェーン「Midnight」のネイティブトークンである。
Ethereum共同創業者でありCardano創設者でもあるCharles Hoskinson氏が2022年に立ち上げたプロジェクトで、Cardanoのパートナーチェーンとして開発が進められている。
NIGHTは初期にCardanoネットワーク上で発行され、エアドロップによって配布された。
その後、Midnightのネイティブチェーンのローンチに伴い、Midnightチェーン上のNIGHTとCardanoチェーン上のNIGHTが1対1で対応する形で流通している。
S.BLOXが今回取り扱うのは、Cardanoネットワーク上のNIGHTである。
一方、ADAは2017年に発行が開始されたCardanoのネイティブトークンだ。
Cardanoは学術的研究に基づく独自のPoS(※2)を採用しており、ADAはトランザクション処理やブロック生成、ガバナンス、手数料支払いなどに利用されている。
今回の取扱い開始を記念し、NIGHTとADAではそれぞれ8月24日から9月30日までキャンペーンが実施される。
また、今回の取扱い開始に伴い、S.BLOXは「契約締結前交付書面(現物等)」と「最良執行方針」の内容を一部改定したことも報告している。
※1 ゼロ知識証明:情報そのものを開示せず、その情報が正しいことを証明する暗号技術。
※2 PoS:保有する暗号資産などを基盤として、ネットワークの取引処理やブロック生成を担う仕組み。
国内初取扱いがMidnight普及の追い風になるか
今回の取扱い開始における最大のメリットは、国内ユーザーがNIGHTへアクセスする経路が広がる点だろう。
日本円との取引ペアがS.BLOXの販売所に用意されたことで、国内の暗号資産市場からMidnightへ接続しやすくなったと言える。特にプライバシー保護とブロックチェーン技術の両立を重視するユーザーにとって、新たな選択肢になる可能性がある。
さらに、NIGHTとADAが同時に取り扱われたことで、Cardanoを利用するユーザーからMidnightへの関心が広がる効果も期待できる。S.BLOXによる国内初のNIGHT取扱いが認知拡大の起点となれば、今後の利用者増加やエコシステムの発展につながるかもしれない。
一方で、国内で購入できるようになったことと、NIGHTそのものの普及が進むことは別問題である。Midnightの技術やサービスが実際にどこまで利用されるかは今後の展開に左右されるため、取扱い開始だけで需要が拡大するとは限らない。
また、NIGHTが暗号資産である以上、価格変動による損失リスクも避けられないはずだ。
今後の焦点は、国内初上場という話題性を一時的なものにせず、Midnightの利用拡大につなげられるかにありそうだ。プライバシー保護への需要が高まり、実用例が増加すれば、NIGHTの国内取扱いは国内ユーザーとMidnightを結ぶ新たな入口になると考えられる。
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