今週のWeb3市場では、従来の金融インフラとブロックチェーン技術を融合させる実用化の動きが一段と加速した。国内金融領域では、法規制に準拠したオンチェーンでの資産管理や決済手段の提供が具体化している。
三菱UFJアセットマネジメント等による国内初の国内籍トークン化投資信託の実証開始や、SBI VCトレードによるステーキング報酬の円建てステーブルコイン「JPYSC」対応が発表された。また、改正資金決済法を活用したJPYSC裏付け資産の短期国債運用など、トークン経済圏における流動性と運用効率を高める取り組みが進む。
さらに、自治体によるミッション型NFT市民証の導入といったマーケティング・地域コミュニティ活用や、国際金融21社によるグローバルな米ドル建てステーブルコイン構想など、実用性と拡張性を備えた技術実装の潮流が明確になっている。
2026/9/4-9/10のWeb3市場ハイライト
三菱UFJが国内初の国内籍トークン化投信を設定 実運用環境で実証

SUSHI TOP MARKETING、宇都宮愉快市民事業にNFT提供 デジタル市民証導入

SBI VCトレード、ステーキング報酬を円建てステーブルコイン「JPYSC」で受取開始

SBIがJPYSC裏付け資産の一部を日本国債で運用開始

三菱UFJ銀行など21社が新会社設立 米ドル建てステーブルコイン事業へ

2026/9/4-9/10のWeb3市場まとめ:市場の変化と最新動向
国内金融機関や自治体によるブロックチェーン技術の実装が大きく前進し、資産のトークン化やステーブルコインの活用、NFTを活用した行動履歴の可視化といった多角的なユースケースが具体化している。
・国内籍トークン化投資信託の実証基盤:三菱UFJグループ3社とProgmatが実運用環境でファンドの運用や受託、権利管理等のプロセスを実証し、将来の金融商品デジタル化に向けた基盤整備を目指す。
・ミッション達成型NFT市民証:SUSHI TOP MARKETINGが自治体施策(宇都宮市)に提供した行動証明NFTであり、LINE連携での取得やスタンプ収集を通じたランク付与によりファンの行動履歴を可視化する。
・ステーキング報酬のJPYSC受取機能:SBI VCトレードが全銘柄の報酬を1円=1JPYSC相当で受け取れるよう設定変更を可能にし、資産管理における価格変動リスクの軽減と運用の柔軟性向上を図る。
・信託型ステーブルコイン裏付け資産の国債運用:SBIグループが改正資金決済法に準拠し、JPYSC信託財産の一部である10億円を短期国債で運用することで、流動性を維持しつつ管理効率の向上を狙う。
・国際金融21社による米ドル建てステーブルコイン構想:大手金融機関連合が2026年下期に設立する新会社主導の決済基盤であり、銀行水準のガバナンスを備えたクロスボーダー決済の実現を目指す。
今週取り上げた技術や制度の活用事例は、金融・自治体業務にブロックチェーン技術を組み込むことで、資産管理や決済、権利管理、行動履歴の可視化といった業務プロセスの透明性や信頼性を高める可能性を示している。今後は運用実績を通じた、制度面・運用面・技術面での安定性や実用性の検証が期待される。