国内暗号資産交換業者のSBI VCトレードは、VCTRADEサービスでステーキング報酬を円建てステーブルコイン「JPYSC」で受け取れるサービスを開始した。
全てのステーキング対象銘柄に対応し、日本円への交換や、交換後の日本円を使った暗号資産購入にも活用できる。
全ステーキング対象銘柄でJPYSC受取に対応
SBI VCトレードは2026年9月2日、VCTRADEサービスにおけるステーキング報酬の受取方法として、円建てステーブルコイン(※)「JPYSC」を選択できるサービスを開始した。
対象はVCTRADEで取り扱う全てのステーキング対象銘柄で、BITPOINTサービスは対象外となる。
導入の背景には、BITPOINTサービスで提供するステーキング報酬の日本円受取が利用者から好評を得ていることに加え、VCTRADEとBITPOINTの統合にあたり、VCTRADEでも円建てでの受取を求める声が多く寄せられていたことがある。
今回の対応は、こうした要望を反映したものだ。
JPYSCは日本円と1対1の価値に連動する設計で、SBI VCトレードでは日本円とスプレッドなしで交換できる。
受け取ったJPYSCを日本円に換えて出金できるほか、その日本円でビットコインやイーサリアムなど他の暗号資産を購入することも可能だ。
さらに「JPYSCレンディング」を利用すれば、保有するJPYSCを同社へ貸し出し、2026年9月2日時点で最高年率3%の利用料を受け取れる。
一方、現時点ではJPYSCの入出庫には対応しておらず、外部ウォレットへの送付などはできない。
設定はマイページから行い、月末までの内容が翌月分の報酬に反映される。報酬額は受取日の午前7時時点の同社販売所価格で日本円換算し、1円=1JPYSCとして口座に付与される。
※ステーブルコイン:法定通貨など特定資産との価値連動を目指して設計されたデジタル資産。価格変動を抑えやすい点が特徴だが、JPYSC自体は日本円ではない。
円建て報酬が広げるステーキング活用の選択肢
今回の対応により、利用者はステーキング報酬を対象暗号資産で受け取るだけでなく、円建ての価値を基準に管理する選択肢を持てるようになるだろう。
暗号資産は価格変動が大きいため、報酬受取後の資産価値を円ベースで把握したい利用者にとって、管理方法の幅が広がることはメリットとなるはずだ。
特に、受取方法を選択できる仕組みは、ステーキングを単なる暗号資産の積み増し手段ではなく、その後の資産配分まで含めて設計する機会につながると考えられる。
市場環境や投資方針に応じて、暗号資産の保有を続けるか、円建て資産として確保するかを使い分けやすくなるためだ。
また、VCTRADEとBITPOINTの統合を背景に利用者の要望を反映した点からも、今後は両サービス間で機能や利便性をそろえる動きが進む可能性がある。
受取方法の拡充が続けば、ステーキングサービスそのものの使いやすさや選択肢の多さが、サービス選定時の比較要素になっていくだろう。
一方で、円建てで受け取れること自体が収益性を高めるわけではない。
利用者には、ステーキング対象資産の価格変動や報酬水準も踏まえながら、自身の運用目的に適した受取方法を選ぶ視点が求められそうだ。
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