Xiaomiは、10万時間以上の実世界の操作軌跡を事前学習に用いたロボット基盤モデル「Xiaomi-Robotics-1」を発表した。
実機データによる追加学習を組み合わせ、未知環境での操作や新たな作業への効率的な適応を目指す。
10万時間以上の操作軌跡で事前学習
2026年7月16日、Xiaomiはロボット基盤モデル「Xiaomi-Robotics-1」を発表した。
同モデルは、ロボット向け学習で課題となってきた大規模・高品質データの不足を補うため、実機そのものに依存しないUMIデータを大規模に活用する。
事前学習には、家庭、商業施設、工業現場、屋外など1,700超の場面から集めた10万時間以上の操作軌跡を使用した。
大量データを人手だけで整理するのは難しいため、Xiaomiは視覚言語モデルを使った自動注釈パイプラインを構築した。
長時間の映像を一定区間に分割し、グリッパーや対象物の状態変化を文章化することで、動作生成と場面変化の関係を学習させている。
その後の学習では、自社で収集した7,200時間超の実機データや公開データなどを利用し、実際のロボットへの適応と自然言語指示への対応を進めた。
評価では、事前学習のデータ量とモデル規模を拡大するほど実機での成功率が継続的に上昇したという。
さらに、新しい作業への適応では、1タスク平均10時間未満の実演データで全体成功率75%を記録した。
平均40時間未満まで増やすと85%に向上し、RoboCasaなど4つのシミュレーションベンチマークでも最高水準の結果を示したとしている。
少量データ適応が普及を後押しするか
本件における最大の意義は、新しい作業ごとに大量の実機データを集めなくても、比較的少ない追加データで性能を引き出せる可能性が示された点だろう。
電話梱包や洗濯物の投入など異なる作業へ短時間の実演から適応できれば、ロボット導入時に必要なデータ収集の負担や準備期間を抑えやすくなると考えられる。
一方で、今回示された成果はXiaomiによる実機評価や既存のシミュレーションベンチマークで得られた結果に基づく。
未知環境や未知物体でも性能向上が確認されたものの、現実の現場では照明、配置、人の動き、機器差など条件がさらに複雑になるため、幅広い用途で同じ安定性を確保できるかは継続的な検証が必要だろう。
今後は、大規模な実世界データによる事前学習と少量の実機データによる調整を組み合わせる手法が、ロボット開発の効率化につながるかが焦点になりそうだ。
データとモデル規模の拡大に伴う性能向上が実環境でも続けば、家庭、商業、産業など複数分野で共通利用できるロボット基盤モデルの実用性が高まる可能性がある。
Xiaomi Robotics 「Xiaomi-Robotics-1」
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