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【Web3転職・副業】JPYCはステーブルコインからグローバルスタンダードを目指す!JPYC岡部さんにこれからのJPYCについて聞いてみた!

今回は日本のステーブルコイン市場で99%以上のシェアを持つ、「JPYC株式会社」代表取締役の岡部様にお話を伺いました。

ステーブルコインに興味がある方はもちろん、組織の作り方や運用に興味がある方にも是非読んでいただきたい記事となっております。

目次

JPYC株式会社|代表取締役 岡部 典孝様

  • 2001年1月 : 有限会社(現株式会社)リアルアンリアル 代表取締役、同社取締役CTO/CFO
  • 2001年3月 : 一橋大学経済学部 中退(在学中に起業)
  • 2017年2月 : リアルワールドゲームス株式会社 取締役CTO/CFO、同社取締役ARUK担当
  • 2019年11月 : 当社 代表取締役(現任)
  • 2021年4月 : 情報経営イノベーション専門職大学客員教授(現任)
  • 2021年8月 : 一般社団法人ブロックチェーン推進協会理事(ステーブルコイン普及促進部会長)(現任)

JPYC株式会社について

JPYC株式会社は、日本円ステーブルコインであるJPYCの開発運営を行っています。JPYCは、資金決済法に準拠し、第三者型前払式支払手段として発行されています。技術的には暗号資産と同様の性格を持ちながら、法律的には日本法に対して完全にクリアになっています。現在、JPYCは、EthereumやPolygonをはじめとする様々なパブリックブロックチェーン上で発行されています。

また、7/24に「第三者型前払式支払手段取得に伴う加盟店事前登録開始のお知らせ」というプレスリリースも公開しており、募集開始後わずか9日間で90社以上の申し込みがありました。街中のリアル店舗でJPYCが利用できるよう適宜準備が進めらております。

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ステーブルコインで資金効率や資本効率を改善する

──では早速、JPYCの事業概要について教えてください。

JPYCは2019年に設立され、2021年の1月から日本円ステーブルコインのJPYCを発行している会社で、現在、日本のステーブルコイン市場で約99%のシェアを持っています。USドルと連動したステーブルコインUSDCを発行しているアメリカのCircle社から出資を受けています。USDCと同様の規格のスマートコントラクトを使用することで、海外のクリプトが進化するにつれて、その成果を日本の皆さんに直接届けることができるという意味で、非常に優位性があると考えています。また、ベンチャーキャピタルなどから約10億円を調達しています。

別の特徴としては、他の多くの企業はトークンを発行して上場するのが難しい中、我々はIPOを目指していて、現在監査を受けています。JPYCというステーブルコインだけを扱っているので、従来型の企業とブロックチェーン企業の中間のような位置づけになっています。

──岡部さんは、日本でWeb3が盛り上がる前からこの分野に取り組んでいたと思うのですが、創業の背景や、目指しているミッションについて教えていただけますか?

私は元々起業家で、2001年に初めての会社を設立しました。その時からデジタルコインに関心があり、同等の価値を持つデジタルドルの発行を始めました。その後、様々なゲームを作成したり、ポケモンGOのようなリアルワールドゲームの開発を行いました。しかし、ゲーム内で発行した仮想通貨が実際に利用されないという問題に直面し、企業が受け入れることができる日本のステーブルコインの必要性を痛感したことから、現在のサービスを構想しました。

我々のミッションは、「社会のジレンマを突破すること」で、ビジョンは「自律分散型の新しい世界へ進むこと」です。Web3の世界で役立つ方法を考えると、我々のステーブルコインはイノベーションを促進し、資金効率や資本効率を改善することができます。我々自身がステーブルコインの領域でイノベーションを起こそうとしている一方で、他のWeb3の企業や将来的には一般の企業が決済などで我々のステーブルコインを使用することで、イノベーションが起こりやすくなり、全体の利益が上がると考えています。JPYCはこのような世界を実現するためのインフラだと思っています。

──Web3業界を見て、ステーブルコイン事業に取り組んでいる岡部さんが解決しようとしている課題や提供しようとしている解決策について詳しく教えていただけますか?

私たちは日本ではステーブルコインの良いものが存在しないということ自体が課題だと認識しています。これにより、税金の計算や会計処理がとても複雑になっています。例えば、アメリカの企業はUSDCなどを利用することで決済が容易ですが、日本には同等の機能を持つものがありません。そのため、我々はこれを作り上げる必要があると考えています。

また、一般の人々が取引を行う際にも問題があります。NFTなどを購入しようと思っても、仮想通貨の口座を開設し、交換業者の口座を開設する必要があり、これが非常に複雑です。そのため、ステーブルコインが必要だと考えています。

さらに大きな視点で見ると、日本の決済手数料は非常に高いです。カードで3%、PayPayで2%と、利益を大きく圧迫しているにも関わらず、決済会社自体もあまり儲かっていない。つまり、みんなが損をする構造になってしまっていると思っています。

我々はステーブルコインを使用して全てのお金の流れを滑らかにし、全ての事業者がほぼゼロの手数料で取引できるようにすることを目指しています。

──日本でもステーブルコインを発行している組織がありますが、そこと比較した時のJPYCの強みを教えてください。

他社と比較したときの我々の強みは、他のステーブルコインが大半が銀行系や信託など、既存の決済業界から出ているのに対して、我々はCircleが発行している規格をそのまま利用している点です。大手企業は自社の独自規格を使用しようとする傾向がありますが、我々はグローバルスタンダードが勝つと考えています。

世界中で同じ決済規格が使える世界を目指す

──今後の展望についても教えてください。

今後の展望としては、我々は電子決済手段等取引業というライセンスを取得することを目指しています。これにより、JPYCを日本円に戻したり、JPYCとUSDCを相互に交換したり、USDCを日本円で購入したりすることが可能になります。我々はこれらの取引を行い、手数料をほとんど取られることなく個々の財産を管理できる世界を実現したいと考えています。

──日本のステーブルコインを作るということから、ガラパゴス化させて日本に向けたサービスを提供しようとしているのかなと思っていましたが、お話を伺うとグローバルスタンダードを日本から出すという視点も持っているように思いました。この部分についてもう少し詳しく教えていただけますか?

我々が描いている世界は、海外旅行の際などに感じる両替の手数料が非常に高いことから脱却することです。全世界のステーブルコインが一つの規格になれば、手数料はほぼ0.1%に抑えられ、簡単に決済が可能になります。たとえば、JPYCを持ってアメリカに行けば、USDCを受け入れる店でそのまま使え、同様に外国人が自国のステーブルコインを持って日本に来れば、JPYC決済の店で使えます。このように、世界中で同じ決済規格が使えるようにすることが我々の目指す世界です。

──現在のチーム構成や、そこで活躍しているメンバーについて教えていただけますか?

現在は20人ほどのチームで活動しています。その中には運用やJPYCの発行、サポートを担当する人々、営業企画、管理、上場準備やライセンス取得を進める人々、そして開発を担当する人々がいます。また、新規事業を推進するブルーエコノミー推進室も設けています。チームの特徴としては、年齢性別に関係なく多様な人々が集まっており、若い人が多いですが、ある程度ご年配の方もいらっしゃいますね。

──仕事の進め方や働き方についても教えていただけますか?

基本的にはフルリモートで働いています。一部のバックオフィス系の職種は時折出勤することもありますが、開発のメンバーなどは全員フルリモートです。また、業務委託契約で参加している人もいるのですが、金融庁のライセンス取得等を進めているため、雇用されている人の方が多いです。もちろん、デザイナーや開発の仕事は業務委託でも可能です。

──コアメンバーやボードメンバーのバックグラウンドやどのような考え方の人たちが集まっているのか、具体的に教えていただけますか?

ボードメンバーは5名で、私以外は全員社外です。これは我々がガバナンスを重視していることを示しています。4人の社外取締役には、Headline Asiaのパートナーである田中さん、bitFlyerの元社長でJVCの代表でもあった三根さん、森・濵田松本法律事務所の増田さん、そして会計士の柚木さんがいます。

これらの人々は、技術と投資、フィンテックの立ち上げ、法律、そして会計と、それぞれが自分の専門領域でスペシャリストです。また、全員がクリプト通貨の話題についても理解しているため、会話がスムーズに進みます。その一方で、学生や初心者も受け入れているので、我々の組織はとてもオープンなものと言えます。

そのため、安定したWeb3やクリプトの世界で働きたいと思っている方々にとって、我々は安心して働ける組織だと思います。また、最近は上場準備を進めているため、大企業出身の方でも働きやすい環境を提供しています。

自立と分散、そして急成長と即行動がJPYCのバリュー

──新しいメンバーが加わる時の経緯について詳しく聞かせていただけますか?

採用については、多くの人がTwitter経由で我々に接触してきます。驚くことに、活躍している人の中には高校生や大学生も含まれています。我々は年齢や性別、場所や時間に関係なく働ける環境を提供しているので、それが多くの人々から好評を得ています。そのため、学生でも我々と共に働くことができます。

──組織体制や社内カルチャー、又は御社が大切にしている考え方についても詳しく教えていただけますか?

我々は自律分散と中央集権のバランスを重視しています。これはWeb3の世界では欠かせない要素であり、我々の会社でも特に意識しています。一方で、我々は企業の上場を狙っているため、一定のコンプライアンスや内部統制も必要です。そのため、我々は厳格な組織を持ちつつも、現場では自律と分散を可能な限り尊重しています。つまり、我々の社内カルチャーでは、自律と分散、そして急成長と即行動が我々のバリューであり、それに基づいて組織を運営しています。

──求職者から見て、あなたの会社の魅力や特徴は何だと思いますか?

組織の作り方や運営の仕方はかなり参考にしてもらってると自負しています。実際に、我々の初期のメンバーは大半が起業を志していたか、既に起業を経験した方々だったのですが、彼らは我々と一緒に働く中で得た経験を活かして、自分たちの会社を立ち上げ、VCから資金を調達し、Web3の世界で活躍しています。そして、その人たちの中にはJPYCの文化、つまりフルリモートやフレキシブルな働き方を導入している企業も多くあります。

──来年の採用計画について教えていただけますか?また、採用に対する考え方や変遷についても教えてください。

これまでは主にTwitterなどで即戦力となりそうな優秀な人を採用してきましたが、最近の採用の方針としては、上場準備やライセンス取得などのバックオフィス業務を行うことができる人も探しています。また、CxOのポジションを始めとする上級職の採用も引き続き行っています。そして、これらと並行して、必要に応じて各部門の採用も行っていく予定です。

──採用の際に求めるポイントやこだわりは何ですか?

我々の基本方針としては、まずはCxOポジション等の上級職から採用していきたいと考えています。また、上場準備のためには経理や法務などの専門性を持つ人材も必要なので、こちらのポジションも合わせて採用していきたいと思っています。これらのポジションは非常に専門性が求められますし、Web3についても理解している必要があります。

──最後に読者へのメッセージをお願いします。

ステーブルコインを盛り上げたい、ステーブルコインを使って何か新しいビジネスを立ち上げたいと思っている人はどんどんお話ししたいと思っています。

弊社に入社していただく以外にも業務提携等色々な関わり方ができるのと思うので、イノベーションを起こしたいという気持ちがある方は、気軽にご連絡いただければと思います。

──岡部さん、本日はお忙しい中ありがとうございました!

ありがとうございました!

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