引用元:さつき株式会社
2026年7月17日、さつき株式会社は、インクルーシブ電子黒板「MIRAI TOUCH」向けAI地図アプリ「MIRAI MAPS」の提供を開始した。Google CloudのAIモデル「Gemini」を活用し、音声や手書き入力をもとに地図上でリアルタイムに情報を提示する。地域学習や防災教育など、教育現場での探究型学習を支援する新たなICTツールとして展開する。
AIが地図と対話 地域学習を探究型へ転換
「MIRAI MAPS」は、同社製電子黒板「MIRAI TOUCH」で利用できるAI地図アプリであり、専用アプリストアから導入できる。最大の特徴は、地図へ直接書き込んだ場所や音声で指定した地点について、AIがその場で歴史や地理、防災などの情報を解説する点にある。
例えば、地図上に円を描いて「この場所の歴史を教えて」と話しかけるだけで、AIが関連情報を即座に提示する。従来の地図教材のように「見る」だけではなく、「質問する」「比較する」「調べる」といった双方向の学習体験を実現する仕組みだ。
さらに、左右2画面表示にも対応しており、一方に地図、もう一方に航空写真や関連画像を表示できる。通常地図に加え、航空写真や地形図、白地図へ切り替えられるため、地域の特徴や地形の違いを多角的に確認できる。
GIGAスクール構想の普及によってICT活用が進む教育現場では、児童・生徒が主体的に学ぶ授業づくりへの需要が高まっており、本アプリはその流れを後押しする存在となりそうだ。
探究学習を加速する一方、AI活用には検証も必要
「MIRAI MAPS」は地域学習だけでなく、防災教育や国際理解教育への応用も想定している。学校や自宅周辺の避難経路を確認したり、国内外の地域を並べて比較したりすることで、児童・生徒の地理的思考力や防災意識の向上につながる可能性がある。また、電子黒板と生成AIを組み合わせた授業は、従来よりも能動的な学習環境を実現すると期待される。
一方で、生成AIが提示する内容は常に正確とは限らず、教育用途では教員による内容確認や補足説明が欠かせない。AIを知識の代替ではなく、学習を深める支援ツールとして位置付ける運用が重要になるだろう。
さつきは今後、教育現場からのフィードバックを反映しながら機能改善を進め、より多くの学校や教育機関への展開を目指す方針である。教育分野でも生成AIの活用が本格化する中、電子黒板は単なる表示装置から、AIと対話しながら学ぶ学習基盤へと進化する転換点を迎えていると言えそうだ。