2026年8月31日、デジタルハリウッドは、長野県の「DXハイスクール支援事業」を受託し、7月から業務を担当していると発表した。
県内高校の教員研修や情報サービス事業者とのマッチングを通じ、ICT活用指導力と探究学習の強化を支援する。
教員研修と企業連携でDX教育を支援
長野県のDXハイスクール支援事業は、デジタルなどの成長分野を支える人材育成を充実させる取り組みである。
2026年度は全国で1,249校がDXハイスクール(※)に採択され、長野県内では公立高校17校、私立高校4校の計21校が対象となっている。
長野県では、最新のデジタル機器を活用した授業の実施、生徒が普段使えない機器や環境に触れながら発想力を育てること、外部の専門家や専門機関と協働して学ぶための環境整備を課題としている。
こうした課題に対応するため、デジタルハリウッド長野県から委託を受け、教員研修と県内情報サービス事業者とのマッチングを担当している。
教員研修は採択校に限らず、県内の公立・私立高校の教員を対象に全8回実施する。
1回は対面、7回はオンラインとし、PythonやJavaScriptによるプログラミング、デジタル倫理、ネットワークセキュリティ、3Dプリンタ、メタバースの教育活用などを扱う。
対面研修後には相談会を設け、2026年度内は質疑応答などのフォローアップも行う。
さらに、希望する県内高校の教員には、「情報Ⅰ・Ⅱ」に関するeラーニング教材を1年間提供する。
PythonやJavaScript、動画制作、グラフィックデザインなどを収録し、授業準備や自己研鑽に活用できる環境を整える。
あわせて、DXハイスクール採択校のうち希望校から課題や支援内容を聞き取り、探究活動のテーマ設定や県内情報サービス事業者とのマッチングも支援している。
学校と地域企業をつなぎ、実社会の課題解決を意識した探究学習につなげる方針だ。
※DXハイスクール:文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業」。情報・数学などを重視し、ICTを活用した文理横断的・探究的な学びを強化する高校などに対し、必要な環境整備を支援する制度。
DX教育の定着には継続的な支援が鍵
今回の取り組みにより、教員がデジタル技術を学ぶ機会に加え、地域企業と連携した実践的な探究学習を進めやすくなると考えられる。
研修で得た知識を授業へ反映できれば、生徒がプログラミングやデジタルものづくりなどに触れる機会の拡大にもつながるだろう。
また、学校と県内情報サービス事業者を結び付けることで、教育現場だけでは用意しにくい専門知識や実社会に近いテーマを探究活動へ取り入れられる可能性がある。
地域企業にとっても、将来のデジタル人材育成に関わる接点が生まれる点はメリットと言える。
一方、研修を実施するだけでは、習得した知識やスキルが各校の授業に定着するとは限らない。
教員ごとの経験や学校の教育環境によって活用状況に差が生じる可能性もあり、継続的なフォローや校内で知識を共有する仕組みが重要になる。
企業との連携についても、単発の交流で終わらせず、探究学習の成果へ結び付けられるかが焦点となるだろう。
今回の支援を通じて得たノウハウを各校で継続的に活用できれば、長野県全体のデジタル人材育成を底上げする取り組みへ発展する可能性がある。
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