SBI XDC Network APACは韓国のブロックチェーンインフラ企業DSRVとの連携開始を発表した。日韓市場においてレイヤー1ブロックチェーン「XDC Network」を活用し、貿易金融やサプライチェーンなど企業向けユースケースの創出を共同で進める。
SBIとDSRV、日韓で企業向け活用を開始
SBI XDC Network APACは、SBIホールディングスとTradeFinex Techの合弁会社として、APAC地域でXDC Network(※1)の事業開発や企業向けソリューションを展開している。
2026年7月13日、同社は韓国のブロックチェーンインフラ企業DSRVと連携し、日本・韓国市場における企業向けユースケース創出を開始すると発表した。
DSRVはバリデータ運用やデジタルアセット関連サービスを手掛ける韓国企業であり、韓国金融情報分析院(KoFIU)に暗号資産サービスプロバイダー(VASP※2)として登録されている。韓国の規制に準拠したサービスを提供できる体制を備えていることが特徴だ。
近年、企業間取引やサプライチェーン管理では、業務効率化やデータの信頼性向上を目的としてブロックチェーン技術への期待が高まっているという。
一方で、普及には技術だけでなく実際の業務で利用できるユースケースが不可欠とされており、今回の連携もその実現を目的としている。
両社は今後、XDC Networkを活用した企業向けソリューションの検討、貿易金融やサプライチェーン領域での活用機会の探索、デジタルアセットやトークン化技術の活用可能性の検証、日本・韓国間における企業導入支援モデルの構築、XDC Networkエコシステム拡大に向けた共同施策の企画などを進める。
DSRVは2026年度第2四半期を目途にXDC Networkのバリデータとしてネットワーク運営へ参加する予定であり、インフラ運営とエコシステム拡大の両面で連携を強化する方針を示している。
※1 XDC Network:企業利用を想定したレイヤー1パブリックブロックチェーン。貿易金融やサプライチェーン分野での活用を重視し、高速処理や低コストな取引を特徴とする。
※2 VASP:Virtual Asset Service Provider(暗号資産サービスプロバイダー)の略称。暗号資産関連サービスを提供する事業者で、各国の規制当局への登録や法令順守が求められる。
実用化が進めば企業DX加速も課題は残るか
今回の連携によって具体的な企業向けソリューションが実用化されれば、貿易金融やサプライチェーン管理における情報共有の効率化や手続きの簡素化、データの透明性向上などが期待される。
日本企業と韓国企業の協業を支えるデジタル基盤として活用されれば、クロスボーダー取引の利便性向上につながる可能性もある。
一方で、企業向けブロックチェーンは技術的な優位性だけで普及する市場ではない。
そのため、既存システムとの連携コストや運用体制の整備、各国の規制対応、導入企業の拡大といった課題を解決できるかが重要になりそうだ。
今後は、共同検討が実証実験にとどまらず商用サービスへ発展するかが焦点となるだろう。
導入事例を積み重ねられれば、XDC Networkの活用は日韓だけでなくAPAC地域へと広がり、企業向けブロックチェーン市場の発展を後押しする契機となるかもしれない。
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