2026年5月29日、アステリア株式会社とパナソニック デジタル株式会社は、「ASTERIA Warp」と「ServiceNow AI Platform」を連携する「ServiceNowアダプター」の提供開始を発表した。ノーコードによるシステム連携を実現し、企業の開発負担軽減とデータ活用の高度化を狙う取り組みである。
WarpとServiceNow連携機能を提供開始
アステリアとパナソニック デジタルは、企業データ連携基盤「ASTERIA Warp」と「ServiceNow AI Platform」を接続する「ServiceNowアダプター」を2026年5月29日より提供開始した。
本アダプターは、ServiceNowを中心としたITサービス管理や人事、カスタマーサービス管理などの業務データを、ERPやCRM、各種クラウドサービス、データベースとノーコードで連携できる仕組みである。従来は個別開発が必要だったシステム間接続を簡素化し、開発工数の削減と運用負荷の軽減を実現する点が特徴となる。
背景には、企業のクラウド活用拡大に伴い、ServiceNow導入が進む一方で、既存の基幹システムとの連携に専門知識や多大な開発コストが必要となっていた課題がある。両社はこの課題に対応する形で、ノーコードによる統合連携の提供に踏み切った。
ASTERIA Warpは100種類以上のサービスと接続可能なデータ連携基盤であり、国内EAI/ESB市場(※)で19年連続シェアNo.1を維持している。1万社超の導入実績を持ち、企業の業務自動化を支える中核ツールとして位置付けられている。
※EAI/ESB:企業内外の異なるシステムやアプリケーションを連携し、データ統合や業務プロセスの自動化を実現するためのミドルウェア技術。
連携基盤強化がもたらす業務DXの加速と課題
今回の取り組みは、企業における業務DXを「個別システム最適化」から「全体最適連携」へと進化させる可能性を持つ。ノーコードでServiceNowと周辺システムを接続できることで、現場部門でも迅速な業務フロー改善を進めやすくなる点は、メリットの一つと考えられる。
特に、データ連携が進むことで、AI活用の前提となるデータ統合が促進され、業務自動化や意思決定の高度化につながる可能性がある。また、開発リソース不足に悩む企業にとっては、外部ベンダーへの依存を一定程度抑えられる可能性もある。
一方で、連携範囲の拡大はシステム構成の複雑化を招く可能性があり、データガバナンスや権限管理の重要性がさらに高まる可能性がある。特に複数クラウドとオンプレミス環境が混在する企業では、設定ミスが情報統制リスクにつながる懸念も残る。
今後は、AIエージェントとデータ連携基盤を組み合わせた統合型DXプラットフォームの需要が拡大するとみられる。単なるツール連携ではなく、企業全体のデータ構造を再設計する動きが加速すれば、ServiceNowとWarpのような基盤連携は、その中核を担う存在になっていく可能性がある。
関連記事: