日本の制服メーカーである菅公学生服株式会社は、制服専用フリマサービス「UNINOWA(ゆにのわ)」の導入校数が全国100校を突破したと発表した。
同サービスは同じ学校の保護者間で制服や学用品を売買できる仕組みで、家計負担の軽減や衣類廃棄削減への取り組みとして導入が広がっている。
制服リユースサービスが全国100校へ拡大
2026年5月11日、菅公学生服株式会社は、同社が運営する制服専用フリマサービス「UNINOWA(ゆにのわ)」の導入決定校数が全国100校を突破したと発表した。
同サービスは、卒業やサイズアウトで不要になった制服を、同じ学校の保護者同士で売買できる制服専用フリマサービスである。
2025年3月の提供開始以降、幼稚園から高校まで幅広い教育機関で導入が進んでいる。
サービスを運営するのは、学生服メーカー大手のカンコー学生服だ。学校別の専用ページを用意し、出品や購入を対象校の保護者に限定することで、安心感と信頼性を高めている。
匿名配送やクレジットカード決済にも対応しており、スマートフォンから簡単に利用できる点も特徴となる。
背景には、近年の物価高騰による家計負担の増加がある。
特に成長期の子どもを持つ家庭では、「洗い替え用が欲しい」「急な成長で制服が合わなくなった」といったニーズが多い。
UNINOWAではリユース品を比較的安価に購入できるほか、不要になった制服を販売することで家計の補填につながる仕組みを構築した。
同社は、学校制服が高い耐久性を持つ衣類である点にも着目している。アパレル産業による環境負荷が課題となる中、一着を長く使う循環型モデルを広げる狙いがあるという。
導入校には、東京都の文化学園大学杉並中学・高等学校や兵庫県の神戸モデル標準服採用校、高知県立高知農業高等学校などが含まれる。
保護者からは「良心価格で譲ってもらえて助かる」、教員からは「コロナ以降実施できなかった制服バザーの代替になる」といった声が寄せられている。
学校リユース市場拡大の可能性と課題
今回のUNINOWA拡大は、学校関連用品のリユース市場が本格的にデジタル化し始めたことを示す動きと言える。
従来、制服の譲渡は地域のバザーや知人間で行われるケースが中心だったが、専用プラットフォーム化によって継続的かつ効率的な循環が可能になりつつある。
特に、物価上昇が続くなかで教育関連支出を抑えたい家庭にとって、制服リユースは現実的な選択肢になり得る。
制服は学校生活に不可欠でありながら価格帯が比較的高く、複数枚購入する家庭も少なくない。そのため、同一校内で安全に再流通できる仕組みは、一定の需要を維持する可能性がある。
一方で、利用拡大に伴う品質管理やトラブル対応は今後の課題になりそうだ。
制服は学校ごとに仕様が異なるうえ、使用状況による状態差も大きい。サイズ感や汚れの認識違いなど、個人間取引特有の問題が増える可能性も考えられる。
また、学校側の理解や協力体制も普及の鍵となるだろう。
制服は学校文化や規律とも結びつきが強く、リユースへの考え方には地域差や学校差があるためだ。
今後は、単なる中古品売買サービスとしてではなく、教育現場に適応した循環型インフラとして定着できるかが注目される。
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