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NTTとJAXA、衛星MIMOで通信大容量化へ 低軌道で実証開始

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NTT株式会社はJAXAと共同で、低軌道衛星におけるMIMO通信の軌道上実証を開始した。
日本発の衛星IoT基盤の確立を目指し、通信容量の拡大と未整備地域でのデータ活用の高度化を図る。

低軌道衛星でMIMO通信の実証開始

NTTは2026年4月15日、JAXAと連携し、低軌道衛星を用いたMIMO(※)通信および衛星センシング技術の軌道上実証を開始したと発表した。
対象となる小型実証衛星4号機は2025年12月14日に打ち上げられており、搭載されたLEOMI装置による初期運用フェーズを完了し、定常運用へ移行している。

定常運用では、衛星から地上に向けたMIMO伝送の成立が確認され、複数アンテナによる信号処理が想定通り機能していることが検証された。
2026年3月13日に実施された初回実験では、干渉補償後の信号が明確に分離される結果が得られており、技術的成立性が確認されている。

本実証は、920MHz帯を用いた衛星IoTプラットフォームの構築を目的としており、複数のLPWA端末を同時収容する通信環境の検証も進められる。
衛星経由でのデータ収集において、地上ネットワークに依存しない広域通信の実現を目指す取り組みと位置付けられる。

背景には、低軌道衛星の急増と国際競争の激化がある。
NTTは宇宙統合コンピューティング・ネットワーク構想のもと、JAXAとの共同研究を進めてきた経緯があり、今回の実証はその一環である。

今後は約1年間の実験を通じて技術確立を目指す計画であり、海洋や山間部といった通信未整備地域でのIoT活用や高精細観測への応用が見込まれている。
なお、本技術は2026年5月27日および28日に開催予定の「つくばフォーラム2026」で展示される予定である。

※MIMO:複数の送受信アンテナを用いて同時にデータを送受信し、通信容量や効率を向上させる無線通信技術。5Gなど地上通信でも広く用いられる。

衛星通信の拡張とIoT普及の分岐点

今回の実証が確立に至れば、衛星通信のボトルネックであった伝送容量の制約が緩和される可能性がある。
これにより、従来は限定的だった高精細データのリアルタイム活用や、多数端末の同時接続が現実味を帯びると考えられる。

一方で、衛星通信は打ち上げ・運用コストや周波数利用の制約といった課題も抱える。
地上ネットワークと比較した際のコスト効率や遅延特性が用途によっては制約となり、すべてのユースケースで優位性を持つとは限らない。

また、データ管理やセキュリティの確保も重要な論点となり得る。特にグローバル規模での利用を前提とする場合、通信規格や運用ルールの整備が求められる展開も想定できる。

今後は、地上通信との役割分担を前提としたハイブリッドなネットワーク設計が現実的な方向性となりそうだ。
実証が商用化に結びつくかどうかは、技術確立に加え、サービス設計やコスト構造の最適化にかかっていると言える。

NTT株式会社 ニュースリリース

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