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財務省が国債オンチェーン化の3類型例を整理 市場効率化と課題を提示

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財務省理財局は、国債のオンチェーン対応に関する資料で、国内の取り組みを3類型に整理した。
デジタル技術による担保管理や決済の効率化を視野に、海外動向や市場への影響も提示している。

国債のオンチェーン化を3類型に整理、海外事例も紹介

財務省理財局は2026年10月8日、国債のオンチェーン対応について、国内で進む取り組みをヒアリング結果などに基づいて分類した。
今回の整理は研究会での議論に向けた暫定的なものであり、網羅的な分類を決定したものではない。

第一の類型は、国債などを運用先とするマネー・マーケット・ファンド(MMF)の受益権を、ブロックチェーン上で授受する方式だ。
国債自体を直接移転するのではなく、国債に投資する金融商品の権利をオンチェーンで扱う。

第二の類型は、現行の国債振替決済制度を維持しながら、権利を記録する振替口座簿をオンチェーン対応させる方式である。
単一の口座管理機関で対応するA、複数機関が連携するB、振替機関(CSD)の口座簿まで対象を広げるCという3つの形を例示した。

第三の類型は、既存の振替決済制度の外にあるブロックチェーン上で、新たな形態の国債を発行する方式となる。
現行制度では、国債の権利移転を口座簿の記録・書換で行い、売買成立の翌営業日に決済するT+1が基本だ。
日銀ネットの国債系と当預系を連動させ、国債と資金を同時に受け渡すDVP(※)も実現している。

海外では米BlackRockが2024年3月からオンチェーンMMF「BUIDL」を機関投資家向けに提供している。
英国ではデジタル国債「DIGIT」の発行に向けた試行が進み、米国でも民間で保管国債のオンチェーン化に向けた連携が発表されている。

※DVP(Delivery versus Payment):証券の引き渡しと代金の支払いを相互に連動させ、両方がそろった場合に決済を成立させる仕組み。証券だけを渡して代金を受け取れないといった決済リスクを抑える役割がある。

担保管理の効率化に期待、流動性分断には懸念

国債のオンチェーン対応が進めば、伝統的な金融機関にとって担保の移動や流動性の管理が効率化する可能性がある。
とりわけ海外投資家が日本国債を担保として使いやすくなれば、市場への参加を促す要因にもなるだろう。

暗号資産やステーブルコインを保有する投資家にとっても、ブロックチェーン上の資金を比較的安定した運用先につなげる選択肢が広がることが期待される。
新たな投資家層を獲得することができたのなら、国債の安定的な消化にもつなげられるだろう。

ただし、取引や資産管理の仕組みが複数に分断されれば、市場の流動性が分断され、全体として必要な資金が増えるおそれもある。
仮に24時間365日の取引が実現した場合、価格急変が他市場に波及する動きを抑えにくくなる点にも注意が必要だ。

さらに、既存の振替決済制度との接続や、業務・システムの改修に伴う費用は避けて通れない。
今後は各類型について、技術面の実現可能性だけでなく、現行の決済基盤との整合性や市場全体の安定性を検証することが重要となる。
制度変更を急ぐより、研究会で事業者の実情を確認し、利便性とリスクの均衡を見極める段階にあると言える。

財務省 理財局 国債のオンチェーン対応について

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