2026年9月7日、東京都のnote株式会社は、同社のコンテンツが韓国で広く利用される検索サービス「NAVER」の生成AI検索「AI Briefing」の引用元として表示されるようになったと発表した。日本語で投稿されたクリエイターの体験コンテンツが韓国の読者へ届く新たな導線となり、AI検索時代の情報流通の広がりが期待される。
NAVER生成AIがnote記事を引用開始
韓国の検索サービス「NAVER」が提供する生成AI検索「AI Briefing」で、noteに投稿されたコンテンツが回答の引用元として表示される取り組みが始まった。対象となるのは日本の旅行先や土産、アニメ、マンガ作品などに関する検索で、実際に体験したクリエイターによる記事が参照される。今回の対象はテスト運用であり、2026年8月から一部の検索を対象に実施されている。
AI Briefingは検索結果の上部に表示される生成AIによる要約機能であり、利用者の質問に対して関連情報を整理し、参照元もあわせて示す仕組みである。海外のユーザー投稿コンテンツ(UGC)が引用されるのは今回が初めての試みとなる。
今回の取り組みではNAVERが公開されているnoteページを取得し、自社の検索システムへ反映する方式を採用した。noteがコンテンツやデータを直接提供するものではなく、生成AIの学習データとして利用されるものでもない。検索時に関連情報として参照され、出典付きで表示される点が特徴だ。
AI検索時代に広がる創作機会と課題
AI検索が旅行や買い物、作品探しの入口として存在感を高めるなか、実体験に基づく一次情報の価値は今後さらに高まる可能性がある。noteでは日本語作品の多言語対応を進めており、今回の取り組みもその一環として、クリエイターが日本語で執筆した作品を海外の読者へ届ける機会を広げる狙いがある。
一方で今回の運用は一部検索を対象とした実証段階であり、今後は結果を検証しながら対象となる検索やコンテンツを拡大するかどうかが検討される予定だ。また韓国語への自動翻訳は機械翻訳であるため、原文と完全に一致しない場合があり、クリエイター自身が設定で自動翻訳をオフにすることもできる。
クリエイターにとっては海外で読まれる機会が増える一方、検索経由で作品が発見される環境づくりや翻訳品質の向上も重要なテーマとなる。AI検索の普及によって一次情報の価値が国境を越えて評価される流れが広がれば、日本のクリエイターエコノミーに新たな成長機会をもたらす可能性がある。