2026年8月27日、NTTドコモビジネスと東京電力パワーグリッドは、超高発熱サーバーに対応するコンテナ型データセンター(※)の構築に着手すると発表した。都市部でのAI需要に応える新たな分散型インフラ基盤となる。
東京都大田区に第1弾を構築 最新の液冷式サーバーにも対応
急速に進展する生成AIやAIエージェントの普及に伴い、データセンター需要は急増している。特にリアルタイム処理が重視されるビジネス用途では首都圏での需要が高いものの、従来の大型建屋型施設は用地確保や建設に莫大な時間を要し、過酷な膨大電力の消費も大きな壁となっていた。
こうした都市部のインフラ課題に対応すべく、両社は第一弾プロジェクトとして東京都大田区に「コンテナDCパーク」を展開する。本取り組みでは、短期間での構築が容易で優れた拡張性を持つコンテナ型データセンターを複数設置・運営する手法をとる。
施設には最新GPUサーバーから発生する凄まじい熱を効率よく除去できる「液冷方式」が導入され、超高発熱環境に完全対応する。NTTドコモビジネスの高度なネットワーク基盤や運用知見と、東京電力パワーグリッドの強力な電力安定供給基盤を掛け合わせることで、深刻なデータセンター不足の解消を目指す方針だ。本拠点への申込受付は本日よりすでに始まっている。
※コンテナ型データセンター:移動や設置が容易なコンテナ内にサーバー群を収めた次世代型施設。液冷技術を用いることで高負荷処理の熱を効率よく除去でき、都市部の限られたスペースへ迅速に構築可能である。
データセンター分散配置の波及効果 都市部の限界突破と今後の展望
今回の取り組みにおける大きなメリットとして、用地難が続く都市部において、省スペースかつ高密度のAI基盤を迅速に構築できる点が挙げられる。大規模な建屋の完成を待たずに柔軟に施設を拡張できるため、劇的なスピードで変化するAI市場の需要にもスムーズに追従できると考えらえる。
ドコモビジネスが展開する次世代ICTプラットフォーム構想の一翼を担うことで、企業は「分散」「柔軟」「安全」「リーズナブル」といった実用的な恩恵を享受できる可能性がある。また、電力設備ノウハウを持つ東京電力パワーグリッドとの連携は、都市部の電力網に対する負担や急増するエネルギー需要を最適化する観点からも大きな強みとなると言える。
一方でリスクや懸念材料も存在する。分散配置された複数のコンテナ型施設を運用するため、機器メンテナンスの分散化や製造メーカー・施工会社との緊密な連携維持が欠かせない。運用工程における複雑性が増す可能性は否定できないだろう。
今後は大田区を皮切りに東京23区内へと展開が進められ、都市部におけるデータセンターの「分散配置モデル」として確立される見通しである。これが定着すれば、都市部の需要逼迫を打破するだけでなく、将来的には地方創生や日本全体のデジタル変革(DX)を牽引する力強い基盤として更なる飛躍が期待される。両社の試みが日本のデジタルインフラの形をどう変えていくのか、今後の展開に注目したい。
NTTドコモビジネス:NTTドコモビジネスと東京電力パワーグリッド、コンテナDCパークを活用したデータセンター分散化の取り組みを開始
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