米Oktaは、AIエージェント向けのシングルサインオン機能「Agent SSO」の一般提供を開始した。標準プロトコル「Cross App Access(XAA)」を採用し、AIエージェントを企業のアイデンティティ基盤で管理できるようにする。
Okta、AIエージェントを正規のIDとして管理
Oktaは2026年8月25日、AIエージェント向けシングルサインオン機能「Agent SSO」の一般提供開始を発表した。
2万社以上の顧客が利用するOktaのアイデンティティ管理製品に標準プロトコル「Cross App Access(XAA)」を採用し、AIエージェントの認可管理を個々のアプリケーションから企業のアイデンティティプロバイダーへ移す。
背景には、AIエージェントと企業アプリケーションの接続が個別対応に分散し、一元的な可視性や管理者による監督、ライフサイクルの監査証跡が不足している課題がある。
Oktaによると、人間の従業員と同じアイデンティティやセキュリティ制御をAIエージェントに適用している組織は34%にとどまっている。
Agent SSOでは、XAAに対応するAIエージェントをOktaの「Universal Directory」に正規のアイデンティティとして登録する。人間の従業員と同様にアクセス権を割り当て、利用状況を監視し、セキュリティポリシーを管理できる仕組みとなる。
さらに、ハードコードされた認証情報や広範なOAuth認可を、アイデンティティで管理する有効期間の短いトークンへ置き換える。
許可されたアプリケーション、API、ツール、MCPサーバーなどに接続先を限定し、静的APIキーや未管理の接続、繰り返し表示される同意画面の削減を図る。
また、事前連携済みアプリカタログ「Okta Integration Network(OIN)」でXAA接続機能を提供する。AnthropicのClaudeをはじめ、Asana、Atlassian、Canva、Datadog、Figma、Notion、Slackなどの主要なAIエージェント、SaaSアプリ、プラットフォームを標準サポートしている。
AIエージェント管理を企業統制へ移せるか
Agent SSOの利点として、AIエージェントが増えた場合にも、既存のアイデンティティ管理の考え方を応用できる点が挙げられる。個別の認証情報を各サービスで管理する負担を抑えられれば、セキュリティ担当者の運用効率にも寄与しそうだ。
また、AIエージェントを企業の管理対象として一元的に扱えるようになれば、エージェントごとの権限や利用状況を把握する際にも役立つと考えられる。
AIの業務利用が広がるほど、こうした管理の枠組みをどう整えるかが重要な論点になるだろう。
一方で、AIエージェントを正規のアイデンティティとして管理できても、それだけで安全性が完結するとは限らない。実際の業務では、付与した権限が適切か、想定外の操作をしていないかを継続的に確認する必要がありそうだ。
今後は、AIエージェントを単なるソフトウェア機能ではなく、企業システムへアクセスする主体として管理する考え方が広がる可能性がある。
標準規格への対応が進めば、個別連携に依存しないエージェント管理の土台が形成される展開も期待できる。
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