日本のH3ロケット9号機が準天頂衛星システム「みちびき7号機」を打ち上げた。
内閣府特命担当大臣(宇宙政策)の小野田紀美氏は、6号機に続く成功を評価し、測位サービスの安定供給に向けた体制強化を進める考えを示した。
H3ロケット9号機、「みちびき7号機」を打上げ
2026年8月11日、H3ロケット9号機による「みちびき7号機」の打上げが成功した。
今回の打上げは、本年6月の6号機(30形態試験機)に続く連続成功となる。
内閣府特命担当大臣(宇宙政策)の小野田氏は、H3ロケットを、日本の宇宙活動における自立性確保と国際競争力強化に重要な基幹ロケットと位置付けている。
同氏は、今回の成功によって日本のロケット技術の信頼性の高さを示すことができたとし、今後は国内外から多くの打上げ需要を獲得することで、日本の自立性確保や宇宙産業のさらなる発展につながるとの期待を示している。
打ち上げられた「みちびき7号機」は、日本の準天頂衛星システム(※)の一部として、現在運用中の5機と合わせ、国内外に正しい位置・時刻の情報を提供する。
今後は所定の軌道へ移動し、数か月程度をかけて試験などを行ったうえで、速やかに運用を開始する予定だ。
また、小野田氏は、他国の測位衛星がなくても「みちびき」のみで測位できる7機体制を早期に構築する方針を示している。
さらに、7機のうち1機が故障しても測位機能を維持できる11機体制の実現に向けた開発も加速させるとしている。
※準天頂衛星システム:日本の上空付近に長時間とどまる衛星を利用し、位置・時刻情報を提供する衛星測位システム。
自立測位の強化が宇宙産業の競争力にもつながる可能性
今回の成功は、日本の測位インフラの自立性を高めるための重要な一歩となりそうだ。
7機体制が実現すれば、他国の測位衛星に依存せず「みちびき」だけで測位できるようになるため、外部環境に左右されにくい測位基盤の構築につながると考えられる。
さらに11機体制まで進めば、1機に障害が発生しても測位機能を維持できるため、サービスの安定性や冗長性は一段と高まる可能性がある。
位置・時刻情報は幅広い社会活動を支える基盤であるため、その安定供給を国内だけで確保できる意義は大きいだろう。
H3ロケットにとっても、今回の連続成功は重要な実績となるはずだ。
打上げの信頼性を継続的に示せれば、国内だけでなく、海外からの打上げ需要を獲得するうえでの競争力につながるだろう。
結果として、ロケット開発から衛星運用まで、日本の宇宙産業全体への波及効果も期待できる。
一方で、7機体制や11機体制の実現には、今後も衛星開発や打上げ、軌道上での試験・運用を着実に進める必要があるはずだ。
今回の成功を継続的な信頼性へつなげ、安定した測位サービスと打上げ実績を積み重ねられるかが、今後の日本の宇宙戦略を左右するポイントになりそうだ。
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