2026年8月10日、スマートニュースは、AIを活用した地図アプリ「Wanderland(ワンダーランド)」のiOS版を提供開始した。日本全国のスポット情報を地図上に統合し、ユーザーが街の新たな魅力を発見できる体験を目指す。
AIで全国のスポット情報を地図上に可視化
「Wanderland」は、飲食店や公園、博物館など日本全国の多彩なスポット情報をAIで統合し、地図上に可視化するアプリである。地図を開くと街のスポットがアイコンで表示され、AIがそれぞれの魅力を分かりやすく解説する仕組みだ。
ユーザーが登録したカテゴリーや地域に応じて、AIがおすすめの見どころを「ガイド」として提案する機能も備える。ガイドをたどることで、目的地だけでなく、その周辺にあるさまざまなスポットにも目を向けられる設計となっている。
気になった場所は「コレクション」に保存でき、スポットの種類や地域ごとに自動整理される。さらに、訪問時の写真や動画を「レポート」として投稿でき、他のユーザーに現地の様子を伝えることも可能だ。投稿などの活動を重ねると「足あとポイント」が貯まり、レベルや称号を獲得できる。
背景には、スマートニュースが進めるAIを活用した新たな情報体験への取り組みがある。同社は既存の「SmartNews」で、生成AIによって複数の記事を要約・再構成する「スマニューAIまとめ」を2025年7月に提供開始した。Wanderlandではニュースに続き、街のスポット情報へと対象領域を広げる。
同社によると、日本各地には観光地だけでなく、飲食店や文化施設など魅力的なスポットが存在する一方、情報はインターネット上に散在している。Wanderlandは、こうした情報をAIで統合し、ユーザーが「行きたい」と思える場所と出会いやすくすることを狙う。
街歩きの促進に期待、情報品質が課題に
Wanderlandのメリットとして考えられるのは、検索だけに頼らず、地図を眺めながら街のスポットを発見できる点である。旅行先だけでなく、普段過ごす地域でも知らなかった店舗や施設に出会える可能性があり、街歩きのきっかけを増やすサービスにつながると考えられる。
また、AIによるガイドとユーザーのレポートを組み合わせることで、位置情報だけでは分かりにくい街の魅力を知る機会が増える可能性もある。利用者が増えて投稿情報が蓄積されれば、ユーザー同士が地域の魅力を発見し合う循環につながることも期待できる。
一方で、AIが提示する情報の正確性や更新頻度、ユーザー投稿の品質管理は、今後の運用上の課題となる可能性がある。店舗や施設の営業状況などが変化した場合、情報更新が追いつかなければ、サービスへの信頼性に影響するリスクも考えられる。
スマートニュースはWanderlandを皮切りに、今後もさらなる情報領域へプロダクトを拡張する方針を示している。ニュースや街、関心のあるテーマなど複数の領域でAIによる情報との「出会い」を提供できれば、同社の事業領域が広がる可能性もある。今後は利用者の増加だけでなく、情報の質や更新性をどのように維持するかが、サービスの定着に影響すると考えられる。
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