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金融庁、暗号資産交換業者に準備金義務化へ 2026年法改正案

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2025年11月24日、日経新聞が報じたところによると、金融庁は暗号資産交換業者に対し、顧客資産流出に備えた準備金の積立を義務化する方針を固めた。投資家保護を目的とし、2026年の金商法改正案に盛り込む見通しである。

暗号資産流出に備え準備金積立を義務化へ

金融庁は、国内外で相次ぐ暗号資産流出事件を受け、交換業者に顧客資産保護のための準備金積立を義務化する方向で検討を進めている。現行制度では顧客資産のコールドウォレット(※)保管が義務付けられているが、損失補償用の資金積立は求められていない。

今回の方針は、証券会社の誤発注補償の仕組みを参考にしており、金融庁は過去の流出事件や大手証券会社の準備金額を基に具体的な積立水準を定める計画である。準備金に加えて保険加入を認め、業者の財務負担を軽減する方策も盛り込まれる。

さらに、交換業者破綻時にも顧客への財産返還を確実に行える制度を導入する。
既存の顧客資産と自社資産の分別管理義務に加え、経営陣不在時には弁護士など管理人が代わりに返還手続きを行える体制を構築する。

金融審議会作業部会は、責任準備金創設を盛り込んだ報告書を近日中に取りまとめ、金融庁はこれを踏まえて2026年通常国会に金商法改正案を提出する見込みである。
暗号資産管理システム提供業者にも事前届け出制を導入する方針で、外部委託先への規制も強化される。

※コールドウォレット:インターネットから切り離して資産を保管する方式で、ハッキング被害を防ぐ手段の一つ。

準備金義務化の影響 顧客保護と業者負担のバランス

準備金義務化により、顧客は不正流出時の補償が迅速化され、安心して取引できる環境が整う見通しだ。特に過去に大規模流出を経験した投資家にとって、制度的な安全網の構築は信頼回復の契機となるだろう。

また、管理システム提供業者への届け出制導入により、外部委託業者の透明性が高まり、取引所とシステム提供者の責任範囲が明確化されることも見込まれる。これにより、流出リスクの事前把握や早期対応が可能になると考えられる。

一方で、交換業者にとっては資金確保や保険料負担が増加するため、経営効率への影響も懸念される。中小業者にとっては十分な準備金の積立が難しく、事業統合や撤退を検討せざるを得ない状況が出てくる可能性がある。

長期的には、規制強化が市場の信頼性向上や暗号資産取引の健全化に寄与するとみられるが、過度な負担が競争力低下につながるリスクも残る。各業者の財務体力や事業規模に応じた柔軟な対応が求められるだろう。

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