韓国サムスン電子は2026年第3四半期決算を発表し、売上高が四半期最高を更新した。
連結売上高は195兆3,000億ウォン、営業利益は107兆4,000億ウォンを記録し、営業利益は100兆ウォンを突破。
AI向けメモリー半導体の需要拡大が業績を押し上げた。
営業利益107兆4,000億ウォン、HBM4販売が拡大
2026年10月29日、韓国サムスン電子は2026年第3四半期決算を発表した。連結売上高は前四半期比14%増で過去最高を更新。営業利益は100兆ウォンを超え、同社によると、四半期営業利益で世界初の100兆ウォン超を達成したテクノロジー企業となった。
半導体を担うデバイスソリューション(DS)部門の売上高は147兆1,000億ウォン、営業利益は106兆5,000億ウォンだった。
メモリー事業は売上高と営業利益の両方で四半期最高を記録した。
背景にはAI向けサーバー需要の拡大がある。メモリー事業においては、生産能力に制約があるなか、AI向け製品を重視することで、過去最高の四半期を達成したと説明している。
高帯域幅メモリー「HBM4」の販売を大幅に増やし、サーバー向けSSDの需要にも対応した。
一方、スマートフォンや家電などを担うデバイスエクスペリエンス(DX)部門は、売上高が前四半期比8%増加したものの、8,000億ウォンの営業赤字となった。
2026年第4四半期について、同社はAIインフラ投資の継続により、CPU・GPU関連製品やQLC SSDの需要拡大を予測している。
HBMやサーバー向けDRAM、SSDの販売を強化する方針だ。
今回のリリースにおいてサムスンは、2027年にはAIインフラ投資が過去最高規模に達し、AI関連のメモリー需要が業界全体の供給を大幅に上回るとの予測を示した。
こうした需要拡大を見据え、2026年の設備投資額は約84兆4,000億ウォンを見込み、うち76兆8,000億ウォンをDS部門に配分する計画だ。
複数年契約の確保も進め、安定した販売基盤の構築を目指す。
AI投資拡大が追い風も、供給制約と事業間格差が課題
今回の決算は、AIインフラへの投資拡大が半導体メーカーの収益成長につながる可能性を示した。
特に、AI向けメモリーの需要増加は、サムスン電子にとって大きな成長機会となる。
高性能なHBMやサーバー向けDRAMの販売が拡大すれば、半導体事業の収益基盤はさらに強化されるだろう。
また、個人向けAIエージェントの普及に伴い、データの保存・管理需要が拡大すれば、大容量ストレージに適したQLC SSDの販売増加も期待できる。
AI関連市場の拡大は、同社の製品群に幅広い収益機会をもたらすと考えられる。
一方、旺盛な需要に生産能力が追いつかないリスクもある。
新たな製造設備の整備や生産能力の拡張には時間を要すると考えられ、供給制約によって需要増加を十分に販売数量へ反映できない可能性もある。
さらに、半導体部門が高収益を記録する一方、DX部門は営業赤字となった。
今後はAI半導体の成長を維持しながら、スマートフォンや家電などの収益性を改善することも課題となりそうだ。
今後の焦点は、積極的な設備投資を安定供給と持続的な収益成長につなげられるかどうかである。
AI需要の変化に対応しつつ、事業全体の収益バランスを改善できるかが、中長期的な競争力を左右すると考えられる。
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