2026年7月30日、サムスン電子は2026年4〜6月期(第2四半期)決算を発表した。売上高は171.5兆ウォン、営業利益は89.5兆ウォンとなり、いずれも四半期として過去最高を更新した。生成AIの普及を背景としたAI向けメモリ需要の拡大が、半導体事業の大幅な成長を支えた。
AI向けメモリ需要で過去最高業績を更新
サムスン電子の2026年第2四半期決算は、連結売上高171.5兆ウォン、営業利益89.5兆ウォンと、ともに四半期ベースで過去最高を記録した。業績をけん引したのは半導体を担うデバイスソリューション(DS)部門であり、売上高は127.5兆ウォン、営業利益は89.2兆ウォンまで拡大した。
特にメモリ事業では、生成AIの急速な普及を背景にサーバー向けDRAMやHBM(※)の需要が大幅に増加したほか、市場価格の上昇も追い風となり、売上・利益ともに過去最高を更新した。サムスンは高性能HBM4の販売を拡大するとともに、業界で初めてHBM4Eサンプルを主要顧客へ出荷し、次世代AI向けメモリでも技術優位性を示した。
一方、スマートフォンや家電を扱うDX部門は前四半期比で減収となった。Galaxy S26シリーズは前年同期比で販売を伸ばしたものの、部材価格の上昇が利益を圧迫している。また、ファウンドリー事業ではHBM向けベースダイ需要や米国顧客からの受注拡大が収益改善につながり、2ナノプロセスのAI・HPC向け案件も増加した。
※HBM(High Bandwidth Memory):AI向けGPUなどに搭載される高帯域幅メモリ。大量のデータを高速処理できるため、生成AIや高性能コンピューティング(HPC)で需要が急拡大している。
AIメモリ市場拡大の恩恵と今後の課題
今回の決算は、AIインフラ投資の拡大が半導体メーカーの収益を押し上げる構図が一段と鮮明になったことを示している。AIサーバー向けメモリは付加価値が高く、需要の増加はサムスンだけでなく半導体産業全体の成長にも追い風となる可能性がある。今後はHBM4やDDR5など高性能メモリの普及が進み、AI開発やクラウドサービスの性能向上にも寄与すると考えられる。
一方で、供給能力には依然として制約があり、サムスン自身も当面は供給不足が続くとの見通しを示している。AI向け需要が拡大する一方で、スマートフォンやPC市場は回復が鈍く、部材コストの上昇も利益を圧迫する要因となる可能性がある。
今後はAI向け半導体への投資が継続することで、高性能メモリを巡る技術開発競争はさらに激化するとみられる。サムスンがメモリと先端製造技術の両輪で優位性を維持できるかは、AI時代の半導体市場における競争力を左右する重要なポイントになりそうだ。
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