2026年4月1日から6月30日までに金融庁へ寄せられた暗号資産関連の相談が1,374件となったことが発表された。
前期の1,466件から減少したものの、個別取引・契約の結果に関する相談が991件と全体の72%を占めている。
暗号資産相談は前期比減も契約関連が7割超
金融庁が2026年9月11日に公表した2026年4〜6月期の金融サービス利用者相談室の受付状況によると、暗号資産(仮想通貨)等に関する相談件数は1,374件だった。
前期の1,466件から92件減少し、やや減少する結果となった。
相談内容としては、個別取引・契約の結果に関するものが991件で全体の72%を占めた。
行政に対する要望などは158件で12%だった。
また、相談内容に応じて暗号資産等取引業協会などの業界団体を紹介したケースは228件に上るという。
金融サービス全体では、同期間に15,418件の相談などが寄せられた。
分野別では投資商品等が5,603件で36%と最も多く、預金・融資等が4,089件で27%、保険商品等が2,327件で15%と続く。暗号資産関連は全体の9%を占めた。
さらに、投資商品等と暗号資産関連を合わせた詐欺的な投資勧誘に関する情報は1,961件あり、そのうち1,616件で何らかの被害があったとされる。
金融庁は寄せられた相談や情報を金融モニタリング(※)などにも活用している。
※金融モニタリング:金融機関や金融サービス事業者の業務運営、顧客対応、リスク管理などを当局が継続的に把握・検証し、利用者保護や金融システムの健全性確保につなげる取り組み。
相談減少も取引トラブル対策の重要性は続くか
暗号資産関連の相談件数が前期から減少した点は一定の改善材料と言える。
ただし、詐欺的な投資勧誘が一定件数あることも注視すべきだろう。1,961件の情報のうち約8割に当たる1,616件で被害があったことも踏まえると、暗号資産関連の相談件数減少だけで利用者リスクが後退したとは判断しにくい。
今後は交換業者などによる契約条件やリスクの説明、問い合わせ対応の改善に加え、利用者側でも取引相手やサービス内容を事前に確認する重要性が一段と高まるだろう。
金融庁に寄せられた相談が事業者へのヒアリングや検証にも利用されることで、問題の早期把握や業界全体の顧客対応改善につながる可能性がある。
一方、金融庁の相談室は問題点の整理や相談先の案内を行う窓口であり、あっせんや仲介、調停を担うものではない。
暗号資産市場の利用が広がるほど、行政、業界団体、事業者それぞれが担う利用者保護の役割を明確にすることが求められそうだ。
金融庁 「金融サービス利用者相談室」における相談等の受付状況等
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