国内暗号資産交換所のビットバンクは、エンジンコイン(ENJ)の取扱いを2026年10月16日に廃止すると発表した。Ethereum上のENJとEnjin Relay Chain上のENJで価格乖離が続くことが背景にある。
ビットバンク、ENJの売買・入出金を順次停止
ビットバンクは、同社が取り扱うEthereum上のENJについて、2026年10月16日10時をもって取扱いを廃止すると同年9月14日に発表した。
販売所では定期購入設定の解除と注文受付停止、取引所では新規注文受付停止と未約定注文の強制キャンセルが実施され、入金と出金も停止される。
さらに9月30日10時には、ENJの代用暗号資産掛け目(※)は50%から0%へ変更される。これにより、保証金の状況によっては追証や建玉の強制決済、代用処分が発生する可能性があるため、対象者には事前対応が求められる。
背景には、Ethereum上のENJとEnjin Relay Chain上のENJとの間で継続的な価格乖離が発生している状況がある。ビットバンクは取扱い継続について検討した結果、適正な価格形成と安定的なサービス提供を続けることが困難と判断した。
取扱い廃止後もENJを保有しているユーザーに関しては、原則として市場価格に基づいてビットバンクが日本円へ換金し、口座残高に反映する。
換金は廃止日から1カ月程度を予定しているが、流動性が低い場合には想定より低い価格になる可能性もあるという。
また、市場の状況によってENJの売却が困難と判断した場合は、日本円へ換金せずENJのまま保管する場合もあるとしている。
なお、2026年9月時点でBinance Japanとオーケーコイン・ジャパンはENJを取り扱っている。
※代用暗号資産掛け目:信用取引などで暗号資産を担保として利用する際、その評価額に適用される割合。
移管か換金か、価格変動には注意
今回の取扱い廃止は、ENJ保有者にとって期限までの対応を迫る動きとなりそうだ。
特に外部ウォレットなどへの出金を希望する場合、10月16日10時の受付停止までに手続きを終える必要があるため、保有者は移管か換金かを判断する必要があるだろう。
ビットバンクでの取扱い停止後も売買先は残るため、ENJ市場そのものが直ちに消失するわけではないが、取扱い先が減ることで流動性や価格形成への影響が生じる可能性は否定できない。
今回のビットバンクの判断は、ネットワーク間の価格乖離が交換業者のサービス提供に直接影響しうることを示す事例と言える。
今後もネットワーク間の価格差や流動性の問題が続けば、他の交換業者でも取扱い方針が見直される可能性もあるため、ENJの市場環境は引き続き注視する必要がありそうだ。
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