KADOKAWAグループが公表した業績資料で、国内動画サービス「ニコニコ」のプレミアム会員数が6月末時点で89.3万人となったことが明らかになった。
有料会員の減少が続くなか、8月から月額料金を790円から990円へ引き上げ、収益性の改善を図る。
ニコニコプレミアム会員が89.3万人に減少
2026年8月13日、KADOKAWAグループは業績資料で、2026年6月末時点のニコニコのプレミアム会員数が89.3万人となったことを公表した。
一方、第1四半期のニコニコ関連事業の売上高は前年同期比0.3%増と、ほぼ横ばいを維持した。
有料会員数の減少が下押し要因となったものの、「ニコニコ超会議2026」の会場来場者数が13.8万人となり、来場者増加や協賛・出展関連の売上拡大が補った形だ。
Webサービスセグメントでは、ライブ事業もイベント受託売上の増加により前年同期比10.4%増となった。一方、モバイル事業は継続的な縮小によって10.1%減となっている。
利益面では、ニコニコ関連事業のITインフラコスト増加や、ライブ事業におけるクリエイター育成への投資が響き、セグメント全体の営業利益は前年同期比14.0%減少した。
ただし、ITインフラコストは第2四半期以降および通期では減少する想定としている。
また、8月にはプレミアム会員の月額料金を790円から990円へ引き上げ、ニコニコチャンネルの有料プランも値上げした。
料金改定による効果は第2四半期以降に表れる見込みである。
値上げで収益改善へ、会員維持が焦点
今回の値上げは、有料会員数が減少するなかでも1人当たりの収益を高め、サービス全体の収益性を改善する狙いがあると考えられる。
単純な会員数の拡大だけに依存せず、既存ユーザーから得られる収益とコストのバランスを見直す方向性だとみられる。
特に、ITインフラコストが今後減少する想定通りに推移すれば、料金改定とコスト適正化が同時に利益改善へ寄与する可能性がある。
ニコニコ超会議のようなリアルイベントや協賛収入を組み合わせることで、月額課金以外の収益源を伸ばせる点も強みとなり得る。
一方、月額料金が790円から990円へ約25%上昇するため、値上げをきっかけとした追加の退会には注意が必要だと言える。
プレミアム会員数の減少幅が料金改定による増収効果を上回れば、期待した収益改善につながらない可能性も残る。
今後の焦点は、サービス拡充によって料金上昇に見合う価値を示し、既存会員の離脱をどこまで抑えられるかにある。
料金改定による収益改善に加え、サービス拡充によってユーザー数を再び増加へ転じさせられるかが、ニコニコ事業の中長期的な成長を左右すると言える。
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