2026年8月12日、米Googleは新型スマートウォッチ「Pixel Watch 5」を発表した。Gemini Intelligenceを活用した先回り型の支援機能と健康管理機能を大幅に強化し、AIを活用したスマートウォッチ体験を進化させた。発売は8月20日を予定している。
Geminiと健康機能を大幅強化
Pixel Watch 5は、Gemini Intelligenceを中心としたAI機能とGoogle Healthによる健康管理機能を刷新した。状況に応じて必要な情報を表示する「At a Glance」では、搭乗券や通勤時の乗り換え情報などを適切なタイミングで文字盤に表示できるようになった。また、「Raise to Talk」の応答速度も向上し、一部の操作はオフライン環境でも低遅延で実行できる。
新たに搭載されたGemini Intelligence Proactive Suggestions(※1)は、カレンダーやGmail内の情報を活用し、複数の操作をワンタップで実行できる機能だ。家族との予定確認なども自動で提案され、ダブルピンチ操作による片手での実行にも対応する。さらにQualcomm Snapdragon W5 Gen 2 Acceleratedプロセッサーの採用により、RAM容量は50%増加、CPU性能は12%向上し、全体の処理速度は従来比20%高速化したとしている。
健康分野ではGPS測位精度を従来機種比で約2倍へ高めたほか、筋力トレーニング支援やGoogle Health Coachによる運動提案機能を追加した。加えてHealth Guardian(※2)では、血圧傾向、睡眠時の呼吸状態、インスリン抵抗性の傾向を月次レポートとして提供する予定であり、長期的な健康状態の変化を把握できる仕組みを導入している。
※1 Gemini Intelligence Proactive Suggestions: 利用者の予定やメールなどをAIが解析し、必要になりそうな情報や操作を先回りして提示する機能。
※2 Health Guardian: センサーデータを継続的に解析し、血圧傾向、睡眠時の呼吸状態、インスリン抵抗性の傾向を月単位で可視化する健康分析機能。
AIスマートウォッチ競争は新たな段階へ
今回の発表は、スマートウォッチの競争が「通知を受け取る端末」から、「利用者を支援するAIアシスタント」へ広がりつつあることを示す事例の一つと言える。日々の予定管理や運動、睡眠までを一つのデバイスで支援できれば、利便性はさらに高まる可能性がある。
一方で、高度な健康分析は継続的なセンサーデータの蓄積を前提としているため、利用開始直後から詳細な分析結果を得られるわけではない。また、AIによる提案機能が高度化するほど、取得した個人データをどのように活用し、利用者へ価値として還元していくかも重要な検討課題になると考えられる。
今後はAI処理性能の向上だけでなく、健康データの解析精度や提案内容の実用性が製品の差別化につながる可能性がある。ウェアラブル市場では、生成AIとヘルスケアを組み合わせたサービスや機能の開発が、今後さらに活発になることも予想される。
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