米Xは、新制度「Original Content Rewards Program」の開始を発表した。既存の「Revenue Sharing」への新規登録を終了し、独自のアイデアや専門知識、報道、創作、コメントを生み出すクリエイターを報酬対象とする。
既存参加者には9月8日以降、順次新制度への申請機会が提供される。
X、独自コンテンツを収益化する新制度を開始
Xが2026年8月8日に発表した「Original Content Rewards Program」では、クリエイター自身が制作した投稿によって発生する「qualified impressions(※)」などを基準に報酬が支払われる。
報酬は2週間ごとに支払われ、最初の支払いは8月28日に予定されている。
対象となるのは、独自の文章やスレッド、記事、報道、分析、動画、画像、ミーム、コメントなどで、既存コンテンツを利用する場合も、独自の文脈や分析、ユーモアなどによって意味のある価値を加えれば対象になりうる。
一方、他者のコンテンツをそのままコピーした投稿や、単純な再アップロード、価値の乏しい反応投稿などは対象外となる。
自動化による投稿や人工的なエンゲージメント、不正行為、誤情報なども収益化の対象から除外される。
参加には18歳以上で対象国に居住していること、PersonalまたはBusinessアカウントを利用していること、X Premium、Premium+、Premium Businessのいずれかに加入していることなどが必要だ。
加えて、認証済みフォロワー500人以上、直近90日間で認証済みユーザーから50万件以上のホームタイムラインインプレッションを獲得し、定期的にオリジナルコンテンツを投稿していることも求められる。
制度移行に伴い、既存の「Revenue Sharing」への新規登録は終了した。
既存参加者は9月7日まで同制度で収益を得られ、8月14日と8月28日の通常支払いに加え、9月7日までに発生した収益については9月11日前後に最終支払いが予定されている。
9月8日からは既存参加者に新制度への申請機会が順次提供される。
※qualified impressions:X Premiumなどの対象ユーザーがホームタイムライン上で閲覧したインプレッションのうち、重複、広告、不正、人工的に生成されたものなどを除外したもの。
独自性が収益力に直結、発信の質を巡る競争が加速する可能性
新制度における最大のメリットは、単なる情報拡散ではなく、発信者自身が生み出す価値を収益化しやすくなる点だろう。
速報、専門知識、分析、体験談、創作などを継続的に発信するクリエイターにとって、専門性や独自の視点そのものが収益源になる可能性が高まりそうだ。
既存コンテンツを起点とした考察や解説も対象となりうるため、情報を再構成して新しい文脈を提供する発信にも機会が広がるかもしれない。
一方、500人以上の認証済みフォロワーと、直近90日間で50万件以上のホームタイムラインインプレッションが必要であることは、一定規模の発信力を持たないクリエイターにとって参入障壁となり得る。
また、報酬がインプレッションと結び付くことで、収益を目的に注目を集めることが優先され、刺激的な投稿が増える可能性もある。
とはいえ今後は、単純な転載や再投稿よりも、情報に分析や専門知識、独自の視点を加えるクリエイターの競争力が高まると考えられる。
独自コンテンツを生み出す発信者への報酬が強化されれば、プラットフォーム上で新たな情報や議論が生まれる環境の維持にもつながるだろう。
収益化とコンテンツ品質を両立できるかが、制度定着の鍵になりそうだ。
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