【Web3転職Tips】Web3エンジニアを目指す上でおすすめの情報収集を徹底解説
Web3やNFT、暗号資産などが盛り上がる中、本業の合間に少しずつ情報収集をし始めた方も多いのではないでしょうか。
しかし、Googleで見聞きしたキーワードを検索してもいまいち何を学べばいいか、その全体像を掴むことに苦労するはずです。
今回は、Web2エンジニアがWeb3エンジニアとして職能を広げる上で重要な情報収集の仕方やおすすめのサイト・メディアをご紹介します。
はじめに
まず、エンジニアであってもそうでなくても、本領域にコミットするならWeb3に関する基本的な理解は押さえておいた方が良いです。そのため最初は全体を見通して構造と現在地を掴むことが大切です。
しかし、Google検索をしていると場当たり的な情報収集になってしまい「木を見て森を見ない」状態に陥りがちです。
重要なのは情報のソースを当たり一貫した情報収集を行うこと。アフィリエイト色の強いブログ等で記述されるN次情報は、学習を目的とするのであれば避けた方が無難でしょう。
本記事では、筆者が実際にWeb3領域にコミットし始めたタイミングで見ていた情報源や今でも見続けているサイトなどを、いくつかのジャンルに分類してご紹介します。
Web3の歴史を振り返り”いま”を認識する
自己流で情報収集してもそれぞれの結びつきがわからず、点と点が結ばれず情報が散らばってしまうことがよくあります。
そんな時は、歴史を振り返ることで現在地を相対的に把握することが重要です。
最初はわからない言葉がたくさん出てくると思いますが、過去に遡った方が理解が深まりやすいのはどの領域でも共通です。
暗号資産(FT)の歴史を主要記事から振り返る
Crypto Reading by Dan Romero
本サイトは、元CoinbaseのDan Romero氏(現在はFarcasterにコミット)による、重要な記事を時系列にまとめたリストです。
例)
・Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System
・Why Bitcoin Matters — by Marc Andreesse
・Fat Protocols — by Joel Monegro
・Sufficient Decentralization for Social Networks — by Varun Srinivasan
リストに記載された記事はどれも重要な情報であるだけに体力が必要ですが、一読する価値は確実にありますし、現在の流行や技術情報を相対的に認識することで学習の質と速度を高められます。
NFTの歴史を学ぶ
The Non-Fungible Token Bible: Everything you need to know about NFTs
本サイトは、OpenSeaによって2020年1月に公開されたNFTの歴史に関する投稿です。
FTやsemi-FT、NFTの違い、2017年から2020年にかけてのNFTの歴史がかなり丁寧にまとまっています。
NFTがバズワードになる前から張り続けていたOpenSeaだからこその情報の厚みを感じるブログです。
Web3の理解に必要な基本用語を学ぶ
次にお勧めしたいのは『Binance Academy』です。先ほど紹介した歴史を学ぶ中で理解ができなかった言葉について、用語集を使って理解を深めることができます。
各用語の説明には、関連する記事へのリンクや別の用語へのリンクが含まれているため、芋づる式に知識を蓄積することが可能です。
また、Binance Academyはアフィリエイトブログやニュース記事と違って、メディアの戦略による色付けがされてないフラットな情報を得やすい点も学習における混乱を避ける上で大切なポイントです。
Web3のトレンドはニュースやメルマガで押さえる
歴史・用語・トピックの基礎知識が揃えば、あとは動的なトレンドを追いながら思考を回すフェーズです。
以下におすすめのニュースサイトを紹介します。
また、メールマガジンもおすすめです。
スマートコントラクトを扱うための言語『Solidity』を学ぶ
いよいよ技術を学ぶフェーズにきました。ここまでWeb3領域の過去と現在を吸収してきたので、何か作りたいものが思い浮かんでいるはずです。
まず、Solidityとは:
Solidityはスマートコントラクトを扱えるオブジェクト指向の高級言語です。スマートコントラクトはEthereum内でアカウントの動作を制御するものです。
https://solidity-jp.readthedocs.io/ja/latest/ より
以下におすすめの学習サイトやブログを紹介します。
CryptoZombies
CryptoZombiesは、イーサリアム上のDApp開発をゲーム感覚で学習できるオンライン学習サービスです。Solidityの文法や実装セオリーを学ぶ上で始めやすい学習コンテンツだと考えます。
全体で以下のコースがあります。
・Solidity: Beginner to Intermediate Smart Contracts
・Chainlink: Decentralized Oracles
・Advanced Solidity: Get In-depth Knowledge
・Beyond Ethereum: Explore the Blockchain Ecosystem
・Tron: Decentralize the web
基本的には、「Solidity: Beginner to Intermediate Smart Contracts」で十分Solidityの知識は得られます。興味のある方は応用編にあたるChainlink以降を進めてみても良いかもしれません。
技術ブログを当たって実践を積む
CryptoZombiesを「Solidity: Beginner to Intermediate Smart Contracts」で十分と紹介した理由は、基礎知識をインプットして間もない状態でより実践的な学習を行いたいからにほかなりません。
インプットとアウトプットを常に往復しながら学んでいくとより血肉になりやすいですよね。
座学的に広く学ぶことも重要ですが、技術というのは実践しながら磨くことが重要です。
そこでお勧めしたいのは「すでにWeb3領域でエンジニアリングを実践している先達のブログを読みながら実装を真似る」です。
以下におすすめのブログを紹介します
・https://zenn.dev/ryo_takahashi
・https://zenn.dev/yuki2020
・https://zenn.dev/nemofilm
・https://zenn.dev/techstart
・https://zenn.dev/thanai
中でも、自分はSolidity-JPというエンジニアコミュニティを運営されているRyo Takahashiさんのzennをひたすらに読み込んでいました。
ソースコードを読んでサービスと実装方法を重ねて理解する
最後に、基本的な実践をある程度学んで行くと、より大きな仕組みを開発したくなってくると思います。
そこで『自分が知っているdAppsのソースコードを読みとき、自分なりに実装』をしてみてください。
例えば、自分がNFTの賃貸借マーケットプレイス『RentaFi』を構想していた時は、NFTfi.comのソースコードや競合サービスのソースコードをかなり読み込んでいました。
サービスとソースコードを重ねて理解することで、ユーザに提供したい機能とSolidityでの実装を合わせて理解することができるため、作りたいものから実装内容をイメージしやすくなるメリットがあります。
ぜひお気に入りのプロトコルのソースコードを読み解き、自分の開発に活用してみてください。
終わりに
いかがでしたでしょうか?今回は、Web3エンジニアを目指す上で欠かせない情報収集について取り扱いました。
改めて簡単に振り返ります
- 歴史を振り返り”いま”を認識する (基礎情報)
- Web3の理解に必要な基本用語を学ぶ (学習の補助)
- トレンドはニュースやメルマガで押さえる (日々更新される情報)
- スマートコントラクトを扱うための言語『Solidity』を学ぶ (実践)
以上の情報収集を続けることで、
Web3というバズワードから本領域に興味を持つところから全体構造を読み解くことで、Web3が一体何を示すのか自分なりの解釈が生まれてくるはずです。
その解釈をもとに日々更新されるニュースやメルマガを読むと、自分の解釈との差がいい意味で如実に感じるかと思います。
そこにあなたが取り組みたい課題やユーザーのニーズがあるかも知れません。
思いついたアイデアをすぐに検証し形作れるよう、日々学習と実践的な開発を続けていきたいですね。
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参考文献
本記事に使用した文献は以下になります。
- Dan Romero氏による【Cryoto Reading】の記事はこちら
- OpenSeaによる【The Non-Fungible Token Bible: Everything you need to know about NFTs】の記事はこちら
- Binance Academyによる【Glossary】はこちら
- TheCoffeeTimes ☕氏による【Bspeak! – 暗号通貨/ブロックチェーン】はこちら
- のぶめい氏による【毎日Crypto News ~仮想通貨, ブロックチェーン, NFT, DeFi~】はこちら
- mitsui氏による【web3 Research】はこちら
- Vita氏による【vita’s Newsletter】はこちら
- Cryptozombiesはこちら
- Ryo Takahashi氏のZennはこちら
- yuki氏のZennはこちら
- 飯泉一馬氏のZennはこちら
- Totsumaru氏のZennはこちら
- thanai氏のZennはこちら
- NFT賃貸借マーケットプレイス『RentaFi』はこちら
- サムネイルはこちらより引用