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    4億5000万人規模の市場を狙う ビットパンダ、OKX、Crypto.comがMiCAライセンスを取得

    2025年1月27日、欧州大手暗号資産企業のBitpandaが、欧州連合(EU)の暗号資産規制「Markets in Crypto Assets(MiCA)」に基づくライセンスを獲得した。
    欧州では他にも大手暗号資産取引所2社が相次いでMiCAを取得しており、それに続いた形だ。これにより、4億5000万人規模の欧州経済領域(EEA)市場への本格参入が可能となる。ビットパンダがドイツの連邦金融監督庁(BaFin)から、OKXとCrypto.comがマルタ当局から認可を受けたことで、EEA加盟30カ国での事業展開が一気に加速する見通しだ。

    目次

    EU市場で展開される3社の成長戦略

    オーストリアを拠点とするビットパンダは、欧州における暗号資産企業でも大きな規模を誇っている。すでに600万人のユーザー基盤を持ち、シティグループとJPモルガン・チェースがアドバイザーを務め、企業価値は40億ドルを超えると見込まれる。

    現在はさらなる成長を目指しており、フランクフルト証券取引所でのIPO(新規株式公開)を検討している。このIPOが実現すれば、欧州初の大手暗号資産取引所の上場となり、機関投資家からの資金流入促進や業界の信頼性向上につながると期待されている。
    また、従来の金融市場と暗号資産市場の架け橋となることで、業界全体の成長を加速させる可能性がある。

    OKXは、ビットコイン、イーサリアムなど240種類以上の暗号資産を取り扱い、これらを組み合わせた260以上の取引ペアを提供する計画を発表した。
    取引ペアとは、たとえばビットコイン/ユーロやイーサリアム/ユーロといった、二つの通貨の取引単位を指す。60以上のユーロベースの取引ペアを用意することで、ビットコインやイーサリアムをユーロで直接取引したいという欧州の利用者のニーズに応える方針だ。
    この豊富な取引ペアの提供によって、個人投資家から機関投資家まで、多様な取引ニーズへの対応が可能になる。加えて、各地域の言語対応や現地通貨オプション、カスタマーサポートの充実など、現地化戦略を積極的に推進している。

    一方で、Crypto.comは、コンプライアンス重視の姿勢を前面に打ち出し、EU規制が求める基準を上回る対策を実施している。
    同社のエリック・アンジアーニCOOは、「MiCAによる規制は、EU全域で統一された透明性の高い枠組みを提供する」と評価した上で、「当社は世界で最も規制に準拠した暗号資産プラットフォームとなることを目指しており、今回の認可取得は、その実現に向けた重要な一歩となる」と述べている。
    このような厳格なコンプライアンス体制によって、機関投資家からの信頼を獲得する方針だ。

    MiCAライセンスが開く新たな市場機会

    MiCAライセンスの最大の特徴は、EEA加盟30カ国での同時展開が可能となることだ。
    これまでは各国個別に認可を取得する必要があったが、一つのライセンスで域内全体をカバーできるようになった。具体的には、現物取引、OTC取引、ボット取引など、多様な取引サービスの提供が可能となる。

    これにより、EEA域内のユーザーは、以下のサービスを国境を越えてシームレスに利用できるようになる。

    • 口座開設(たとえば、フランスの利用者がドイツの取引所で口座を開設し、イタリアに居住しながらその口座を継続して利用するといったことが可能)
    • 各国の現地通貨(ユーロ)での入出金簡略化
    • 複数の国での銀行口座連携
    • より高度な取引手法の拡大(自動売買ボットの利用や大口取引向けのOTCサービスなど)

    上記は、EU域内を頻繁に移動するビジネスパーソンや、複数国での資産運用を行う投資家にとって大きなメリットとなるだろう。

    MiCAは取引所に対して、透明性の確保、情報開示、ガバナンスの強化を求めている。

    特に、マネーロンダリング対策の強化やステーブルコイン発行者への準備金保持義務など、利用者保護については重点的に取り組んでいる。利用者が保護されるという信頼感、安心感が、機関投資家を含む新たな投資家層の参入を促している。

    まとめ

    欧州市場は、統一された規制の下で4億5000万人という巨大な顧客基盤にアクセスできる魅力的な市場として注目を集めている。
    MiCAライセンスの取得は、暗号資産取引所にとって重要な成長機会となるだけでなく、業界全体の信頼性向上にも寄与するものと考えられる。

    ビットパンダのCEOであるエリック・デムスは、「安全で容易な投資機会を4億5000万人以上に提供できる画期的な一歩となる」と述べており、今後は他の取引所も追随する動きが予想される。
    EU市場での競争激化は、サービスの質の向上や手数料低下につながると考えられるため、利用者にとっても大きなメリットとなるだろう。

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