2026年7月2日、株式会社COMPASSは、AI型教材「キュビナ」が福岡県北九州市の市立全小中学校および特別支援学校で正式採用され、利用を開始したと発表した。小学1年生から中学3年生までを対象に、AIによる個別最適な学習を通じて学力向上や学習習慣の定着を図る。
北九州市、全校導入でAI学習推進
北九州市は「北九州市こどもまんなか教育プラン」のミッションとして、「誰一人取り残さない学びと、未来を見据えた先端的な学び」を掲げている。その一環として、AI型教材「キュビナ」を全市立小中学校および特別支援学校へ導入し、2026年7月から本格運用を始めた。
今回の導入では、同市が課題としている基礎的な知識・技能の定着を支援することが主な目的となる。キュビナは児童生徒一人ひとりの理解度や進度に応じて問題を出題し、授業理解と復習、自主学習を連動させる点が特徴だ。AIによる個別最適な学習を活用することで、学力向上への効果が期待されている。
北九州市教育委員会の太田清治教育長は、「オーダーメイドの学び」を提供できる点を評価しつつ、従来の対面授業やノートを用いた学習も重視すると説明した。
学校教育を全面的にアプリへ置き換えるのではなく、新たな学習ツールとして組み合わせて活用していく方針である。
公教育のAI活用が全国へ波及か
北九州市のような政令指定都市が全校規模でAI型教材を導入したことは、公教育におけるICT活用の広がりを示す事例と言える。自治体単位での大規模導入が進めば、学習データを活用した教育改善や教員の指導支援にもつながる可能性がある。
一方で、AI教材だけで学力向上が実現するわけではない。端末環境や家庭での利用状況、教員による活用方法の違いによって効果に差が生じることも考えられる。また、デジタル教材への依存が進みすぎれば、記述力や対話的な学びとのバランスをどう取るかが課題になる。
昨今、少子化が進む中で一人ひとりに合わせた学習支援へのニーズは高まっている。COMPASSは今後もキュビナを通じて「個別最適な学び」を全国へ広げる方針を示しており、今回の北九州市での正式採用は、公教育におけるAI活用の新たなモデルケースとして注目を集めそうだ。