2026年2月20日、国内でBtoB向けIT製品レビューサイト「ITreview」を運営するアイティクラウドは、生成AI時代の新指標AEOに対応する「AEOダッシュボード」β版の提供開始を発表した。掲載企業のAI上での引用状況を可視化する新機能である。
ITreview掲載企業にAEO可視化機能
今回発表されたAEO(回答エンジン最適化※)ダッシュボードβ版は、ITreview掲載企業を対象に提供される。すでに一部企業へ先行導入が始まっており、2026年4月から正式版を展開する予定だ。
AEOとは、生成AIが提示する回答内で自社情報がどのように引用・参照されているかを最適化する取り組みを指す。従来のSEOが検索順位の上昇を目的とするのに対し、AEOはAIがどの文脈で情報を抽出し、どのURLを根拠として示したかという点が評価軸となる。
β版では、生成AI上での製品ページおよびカテゴリーページの引用数、引用したAIプラットフォームの種類、期間別の増減率を把握できる。さらに、登録済みプロンプトに対する生成AIの回答内容と引用元URLも確認可能であり、どの質問に対してどのような形で言及されたのかを具体的に分析できる仕組みとなっている。
製品選定や比較検討の初期段階で生成AIを活用する動きが広がる中、企業にとって「AI上でどう語られているか」を可視化するニーズは高まっていた。今回の機能は、その空白を埋める試みと言える。
※AEO(回答エンジン最適化):生成AIなどの回答エンジンが提示する文章内で、自社情報やURLが適切に引用されるよう最適化する取り組み。検索順位を高めるSEOとは異なり、AI上での引用や文脈の適切性が評価対象となる。
AEO時代の競争優位と潜在リスク
AEOダッシュボードの導入により、企業はAI経由の露出状況を定量的に把握できるようになる。どの質問で引用されているかが明確になれば、製品説明や導入事例の表現を再設計し、AIに正確に理解されやすい情報構造へ改善できる。また、比較検討段階での想起率向上やブランド信頼性の強化につながる可能性がある。
一方で、生成AIのアルゴリズムは非公開であり、引用基準も固定的ではない。引用数の増減が必ずしも評価や実際の導入成果に直結するとは限らず、指標の読み解きには慎重さが求められる。また、過度な最適化競争が進めば、情報表現が画一化するリスクも想定される。
生成AIの普及により、情報取得の構造は検索中心から対話中心へと明確に変化している。
AIにどう引用されるかを経営戦略に組み込む動きが、今後本格化していくと考えられる。
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