AI×ブロックチェーン領域で事業開発支援を手がけるPacific Metaは、日本企業向けに海外発ブロックチェーン技術基盤の導入支援サービス「Global Blockchain Partner Solutions」を開始したと発表した。
技術選定からPoC、導入、運用までを一括支援し、日本企業の導入障壁低減を狙う。
海外Web3基盤の導入支援を開始
2026年5月19日にPacific Metaが開始を発表した「Global Blockchain Partner Solutions」は、海外発のブロックチェーン関連プロダクトや技術基盤を、日本企業が導入しやすい形へ再構成して提供する新たな支援事業である。
対象領域は広範囲に及ぶ。
本人確認やコンプライアンス、セキュリティ監査、ウォレット、データ分析、クロスチェーン相互運用性、インフラ・ノード運用などを含み、日本語による技術支援、日本円・請求書払い対応、導入前の課題整理、技術選定、PoC(※1)設計、本番導入、運用支援までを一気通貫で提供する。
背景には、日本企業が海外Web3基盤を採用する際の複雑さがある。
海外ベンダーとの直接契約では、英語による仕様確認や時差対応、外貨決済、国内商習慣との差異などが障壁になりやすい。
加えて、KYC(※2)やAML・CFT(※3)領域では、単純な製品導入だけでなく、自社業務やリスク管理体制に合わせた設計が必要になる。
同社は創業以来、累計260社超、41カ国以上のプロジェクト支援実績を持つ。
今回のサービスでは、このグローバルネットワークを活用し、日本企業向けに海外ブロックチェーン基盤の導入・実装を支援する。現時点では、Base、Hacken、Sumsubなどを取り扱う。
※1 PoC:Proof of Concept(概念実証)の略称。新技術やサービスの実現可能性や有効性を、本格導入前に検証する取り組みを指す。
※2 KYC:Know Your Customerの略。本人確認手続きを通じて利用者情報を確認する仕組み。金融・暗号資産分野で広く利用される。
※3 AML・CFT:マネーロンダリング防止およびテロ資金供与対策を指す国際的な金融規制対応の枠組み。
導入加速に期待も統合難度が課題
今回のサービスは、海外ブロックチェーン基盤を日本企業へ導入しやすくする取り組みとして位置付けられるだろう。
こうした動きは、日本国内のブロックチェーン活用が実証段階から導入設計や運用体制整備へ広がりつつある可能性も示している。
これまで国内Web3市場では、トークン発行や実験的プロジェクトが注目されてきたが、今後は本人確認、規制対応、データ分析基盤など周辺インフラ整備が競争力を左右する局面へ進むと考えられる。
特に金融機関やエンタープライズ企業では、自前開発よりも既存海外基盤を活用した導入需要が高まる余地があるかもしれない。
日本語支援や国内決済対応が整えば、導入判断のハードル低下につながる可能性もあるだろう。
一方で、課題も残る。
ブロックチェーン関連基盤は規制変化やセキュリティ要件の影響を受けやすく、複数プロダクト統合では既存システムとの接続負荷も大きいだろう。
海外技術を国内企業へ適合させるには、技術支援だけでなく継続的な運用体制やリスク管理能力が不可欠になると考えられる。
Pacific Metaは今後、グループ会社との連携を通じてシステムインテグレーション体制を強化する方針を示している。
将来的にはオンチェーン金融領域に加え、製造業や一般企業を含む幅広い分野でブロックチェーン基盤活用が拡大する可能性がある。
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