NHKはインターネットサービス「NHK ONE」の契約確認済みアカウント数が2026年3月末時点で362万件に到達したと発表した。
テレビ・ラジオの同時配信や見逃し配信、ニュース記事を統合したサービスとして、開始から半年で利用基盤を大きく拡大している。
NHK ONE、半年で362万件に拡大
2026年4月14日、NHKはインターネットサービス「NHK ONE」において、契約確認済みのアカウント数が2026年3月末時点で362万件に到達したと発表した。
NHKは2025年10月、改正放送法に基づく「必要的配信」への対応として、ネットサービス「NHK ONE」を開始した。
「NHK ONE」は、テレビ・ラジオの同時配信や見逃し・聴き逃し配信、ニュース記事や動画など、NHKの番組や情報を一つにまとめたインターネットサービスである。
利用には受信契約が必要だが、すでに契約済みの世帯であれば追加の契約や負担なく利用できる。
加えて、放送やWebでの周知に加え、全国の放送局やイベント会場での対面サポート、旧サービス利用者へのメール案内など多面的な施策が展開された。
こうした基盤拡大を踏まえ、NHKは2026年度において、UI・UX(※)の改善を通じて操作性や導線を最適化し、ユーザーが目的の番組や情報へ迅速に到達できる環境整備を進める方針だ。
放送から1週間が経過して「NHK ONE」の見逃し配信が終了した番組については、『NHK ONE』の番組HPから「NHK オンデマンド」の当該番組ページへ移動できる導線整備が進められており、両サービスの連携強化が図られている。
※UI・UX:UIは画面やボタンなど利用者との接点、UXはサービス利用を通じて得られる体験全体を指す。
視聴体験統合の次段階はエンゲージメント強化
「NHK ONE」は放送とネット配信を統合することで、従来分断されていた視聴体験を一体化し、ユーザーの接触機会を拡張していく可能性がある。
既存契約者が追加負担なく利用できる設計も、利用開始のハードルを下げ、今後も安定的なユーザー基盤の維持・拡大につながっていくと見込まれる。
一方で、受信契約を前提とする構造が、柔軟な料金設計を持つ民間配信サービスとの競争において制約として作用し続ける可能性は否定できない。
また、無料視聴から有料サービスへの導線も分断的に認識されやすく、体験の連続性が損なわれるリスクは今後の課題となり得る。
今後の展望としては、利用者数の拡大から利用の“深さ”へと重点が移行していくと考えられる。
すでに一定規模の基盤を確保した以上、視聴頻度や滞在時間といったエンゲージメント指標の向上が重要になるだろう。
UI・UXの改善によって検索性や回遊性が高まれば、視聴体験の質が底上げされ、結果として利用の定着と接触時間の増加へとつながっていく可能性がある。
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