2026年7月7日、NTTスマートコネクトとMCデジタル・リアルティは、大阪エリアのAIインフラ利便性向上に向けた連携に合意した。都市部のネットワーク拠点と大規模データセンターを接続し、高電力・高密度化が進むAI時代に対応するインフラ基盤の強化を目指す。
都市型拠点と大規模DCを接続
AIやクラウドサービスの利用拡大を背景に、データセンターには高い処理能力や拡張性に加え、大容量データを低遅延でやり取りできる接続性が求められている。こうした需要を受け、NTTスマートコネクトとMCデジタル・リアルティは、大阪エリアのAIインフラ強化を目的とした連携に合意した。
今回の取り組みでは、両社のデータセンターをDCI(※)で接続する。NTTスマートコネクトが運営する堂島・曽根崎エリアの都市型データセンター群と、MCデジタル・リアルティが大阪府彩都エリアで展開する「KIXキャンパス」を結び、それぞれの強みを活用したサービス提供を実現する計画である。
堂島・曽根崎はIXや通信キャリア、クラウド事業者などが集積する国内有数のネットワーク拠点であり、高い接続性を備える。一方、KIXキャンパスは総IT電力容量74MWを有し、高電力・高密度環境に対応した4棟のデータセンターを運営している。うち「KIX13」はNVIDIAのDGX-Ready認証を取得しており、AIワークロードにも対応可能だ。両社は今回の連携を通じ、高性能なAI基盤と柔軟なネットワーク環境を組み合わせたインフラ提供を進める方針である。
※DCI(Data Center Interconnect):複数のデータセンターを高速回線で接続する技術・サービス。データを低遅延かつ大容量でやり取りできるため、AIやクラウド基盤の運用に欠かせない技術とされる。
AI基盤整備が地域競争力を左右
今回の連携によって、高電力対応のAI向けデータセンターと都市部のネットワーク拠点を一体的に利用できる環境が整えば、生成AIや大規模データ処理を行う企業は、より柔軟なシステム構成を選択しやすくなる。大阪エリアのAI関連投資や企業誘致を後押しする効果も期待される。
一方で、AIインフラの整備では、大規模な設備投資や安定した電力供給の確保が重要な課題になるとみられる。AI向けサーバーの高性能化に伴い、電力需要や冷却コストは今後も増加する見込みであり、事業者には継続的な投資負担が生じる可能性がある。
今後はデータセンター単体の性能だけでなく、接続性や拡張性を含めたインフラ全体の競争力が、差別化要因の一つとして重視される可能性がある。都市部と郊外のデータセンターを連携させる今回の取り組みは、AI時代のデジタル基盤整備の新たなモデルケースとなる可能性がある。
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