みずほ銀行とみずほ信託銀行は、両行名義の各種証明書・請求書などにおける「朱肉を用いた押印」を順次廃止すると発表した。電子印影の利用や押印のない書式へ移行し、書類作成から発送までの時間短縮を図る。
銀行書類の朱肉押印を順次廃止
2026年6月19日付の案内によると、今回の見直しは、 両行が発行する各種証明書や請求書など、銀行名義の書類に押されてきた朱肉押印を対象とするものだ。今後は書類の種類に応じて、電子印影を使う形式、または押印そのものをなくす形式へ順次切り替えていくという。
背景にあるのは、金融サービスを取り巻くデジタル化の進展である。紙書類に朱肉で押印する運用では、確認や回付のための事務プロセスが発生し、書類発送までに待機時間が生じやすい。
みずほはこの工程を見直すことで、顧客へより早く書類を届ける体制を整える考えだ。
ただし、すべての押印が直ちに不要になるわけではない。対象書類や開始時期は書類ごとに異なる場合があり、法令や制度上の要請で朱肉押印が必要な場合は、従来どおりの取り扱いとなる。
迅速化の一方、移行期の説明が鍵に
今回の取り組みは、銀行業務における定型的な事務プロセスの効率化につながるものと位置づけられる。押印のための確認・回付に伴う待機時間が減れば、書類処理のリードタイムが短くなり、顧客が証明書や請求書を受け取るまでの時間も短縮される可能性がある。
また、電子印影や押印なし書式への移行は、紙と押印を前提としてきた業務慣行を見直す一歩でもある。両行は、今回の取り組みが将来的なペーパーレス化の推進にもつながり、紙使用量の削減を通じた環境負荷の低減にも貢献するとしている。
一方で、押印がない書類に不安を抱く顧客や取引先が出る可能性もある。両行は、押印の有無にかかわらず、書類に記載された事項については内部記録により正確性等を確認・記録しており、必要に応じた再確認も可能だとしている。
今後は、書類ごとの対象範囲や開始時期に加え、押印がない場合でも記載内容をどのように確認できるのかを分かりやすく示すことが、円滑な移行のうえで重要になりそうだ。
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