国内Web3企業のSOLプラネットは、東証グロース上場企業のenishとの間でSolanaデジタルアセット・トレジャリー戦略の高度化に向けた協議を開始したと発表した。
従来の暗号資産保有中心モデルから一歩進み、ステーキングやバリデーター運営を含む収益創出型の「DAT2.0」構想の実現を目指す取り組みである。
enish、Solana活用の収益創出型トレジャリーを検討
SOLプラネットは2026年6月9日、ゲーム事業を展開するenishとの間で、同社のSolanaデジタルアセット・トレジャリー戦略の高度化に向けた協議を開始したと発表した。
SOLプラネットは、近年上場企業によるDigital Asset Treasury(DAT)(※)の導入が世界的に拡大しているという見解を示した。
一方で、従来型のDATモデルは、暗号資産の価格上昇による評価益の獲得を重視した運用形態として展開されてきたという。
こうした状況を受け、SOLプラネットはデジタルアセットを単に保有するのではなく、ネットワーク運営やステーキングを通じて収益を創出し、事業成長へつなげる「DAT2.0」の考え方を推進している。
今回の協議では、SOLプラネットのチーム及び関係者が4年以上の実務経験を有するSolanaバリデーターとしての知見を活用し、enishのアクティブ・トレジャリー事業の実効性向上を支援する方針だ。
具体的には、企業向けバリデーター運営支援サービス「Solplanet White Label Validation Program」の提供を軸に、SOL保有資産のステーキング運用高度化や将来的な外部委任獲得の可能性を検討する。
また、海外の主要SolanaプロジェクトやDeFiプロトコルとの連携知見を活用し、エコシステムとの接続強化についても議論を進めるとしている。
なお、現時点で事業開始や業務提携契約、収益計上などの具体的な決定事項は公表されていない。
※Digital Asset Treasury(DAT):企業が暗号資産などのデジタルアセットを財務戦略の一部として保有・運用する取り組み。近年はSolanaなどを保有する上場企業が世界的に増加している。
保有から運用へ 企業トレジャリーの進化は進むか
今回の協議は、国内企業による暗号資産活用の方向性が変化しつつあることを示す動きとも言える。
これまでのDATは、保有資産の価格上昇による企業価値向上を期待する側面が強かった。
しかし、価格上昇による評価益を主な成果指標とするモデルでは、市場環境の変化が企業価値や投資家評価に与える影響が大きくなりやすい。
そのため今後は、保有したデジタルアセットをネットワーク運営やステーキングに活用し、継続的な収益機会を創出するモデルへの関心が高まる可能性がある。
特にSolana領域では、バリデーター運営やDeFi、LSTとの接続を含むエコシステム活用が論点となる。
一方で、技術運営の難易度やセキュリティリスク、規制環境の変化といった課題も無視できない。
バリデーター事業は専門的なインフラ運用能力を必要とし、十分な知見や体制がなければ期待した成果を得られない可能性もある。
今回の協議はまだ初期段階にあるものの、日本企業によるデジタルアセット活用が「保有」から「運用」へ進化する試金石となる可能性を秘めている。
今後、enishがどのような形でSolanaエコシステムとの関係を深めていくのかが注目される。
関連記事:
WIZE、SBI VCトレードと提携 ソラナのトレジャリー事業強化
